□テレビ朝日『太田伯山 〜悩みに答えない毒舌相談室〜 』毎週水曜 0:50〜 放送 記事は6月17日放送分より
ん? 「記事は6月17日放送分より」だと。
もう一週間経ってるじゃねえかよ(何やらご立腹の様子)。
日に日に鮮度が失われていく題材。早ければ良いというもんでもないけれど。
記事にする題材は次から次へと溜まっていくばかり。
「やるなら今しかねぇ」と西新宿の66の親父が言ってたから、今日は二つ目の記事を更新したらあ。やるなら今しかねぇ、やるなら今しかねぇ。
☆長渕剛『西新宿の親父の唄』歌詞引用
阿倍カステラの「テレビ買ってよ」episode 8 は、ギャラクシー賞受賞記念として『太田伯山』をやってやんよ。
連日放送されていた『SPEC』に追われまくってる最中だけど、まあね。ガッシガシにやってやんよ。
あんた、あの娘の言ってた ギャラクシー賞ってなんなのさ
番組冒頭で、爆笑問題と神田伯山が揃って『第57回 ギャラクシー賞』を受賞した事が伝えられる。『太田伯山』が受賞したわけではない、念のため。
〝ギャラクシー賞〟とは、放送批評懇談会が日本の放送文化の質的な向上を願い、優秀番組・個人・団体を顕彰するために、1963年に創設された賞。(NPO法人 放送批評懇談会HP より)
第57回は2019 年度(期間: 2019年4月1日~2020年3月31日)に放送されたテレビ・ラジオ・CM・報道活動を各部門毎にそれぞれ大賞1、優秀賞1、その他各賞を選び表彰している。
爆笑問題は「JUNK爆笑問題カーボーイ」「爆笑問題の日曜サンデー」(TBSラジオ)のパーソナリティとして、〝DJ パーソナリティ賞〟に、神田伯山は自身のYouTubeチャンネル「神田伯山ティービィー」が〝フロンティア賞〟に、それぞれ選ばれましたとさ。
開始早々の2点先制というアドバンテージ
さて、今回の相談ゲストはゆりやんレトリィバァさん。
弘中綾香さんと同学年で、同じクラスだったこともあるというゆりやん。詳細を訊ねると、
「美少女学校の…」と答えるゆりやん
そんなゆりやんの相談内容は、
「いつも仕事で自分の事ばかり考えてしまいます。周りの方はいつもフォローしてくださって、おもしろくしてくださるのに、自分は自分の事ばかり考えてしまって情けなくなります。人の事を立てられる人間になりたいです。「自分の事ばかり考える性格」をどう変えたらいいですか?」
その質問内容を聞いた太田は真面目な顔して、
静かなトーンで「それは良くないね」
それに対して「お前だよ」と食い気味に突っ込む田中。一同笑い。
もうこれで終わっていいんじゃないかってくらいに見事にハマった。
その質問内容には伯山も「真っ先に太田さん浮かびました」と言う。
その後も真面目な相談風に太田が質問し、ゆりやんも深刻な顔してそれに答える。
田中さんはどこで突っ込むかタイミングを見計らってる様子。
太田とゆりやんが一通りやり取りした後、
満を持しての「それは良くないね」のかぶせ。
序盤から2回の爆笑。サッカー日本代表の試合で、開始早々に2点入れたみたいな爽快感のある笑いだった。
ボケまくる ゆりやんのルーツ
普通の会話ができない程に常にボケまくるゆりやん。「いつからそうなの? 」って話になり、ゆりやんがその理由となった過去のエピソードを語る。
ゆりやんが芸歴一年目の時に先輩と食事に行った際に、とある事で怒られて注意されたという。いろいろ言われた最後に先輩から「どう思う? 」と聞かれたので、ゆりやんは真面目に「ほんとに気をつけようと思います」と答えたら、その先輩はそこは(ボケで)「何にも思いません」でいいのに、と言ったという。
「その時に頭のスロットがカチンってなって」と説明するゆりやん。
真面目に答えた方が良い場合があり、一見真面目に答えた方が良さそうに思えるけど、そこは逆にボケた方が良い場合だってある。
それに、どっちにするかを悩んで出遅れて失敗する場合だってあるのだから。
ゆりやんの頭の中にあるスロットの出目は、「ボケる」と「マジメ(に答える)」かな。
エピソードに出てきた先輩に言われた一言で、「ボケる」「ボケる」「ボケる」がカチンと三つ揃ったのだろう。それからゆりやんはどんな時もボケるようになったのだ。
太田にふいに「調子に乗っちゃってんじゃないの? 」と弘中アナに降る。それに気づかず弘中アナがスルーした事にゆりやんは大袈裟にズッコケた後で、
「最初っからボーっとしとったんか? 」とゆりやん
流れも何もないのに唐突に弘中アナに振った太田さん。その行動自体がすでにボケみたいに思える。たとえ弘中アナが「調子にのっちゃって」とやったとしても笑いが生まれる可能性は低かっただろうし、弘中アナだって危ない橋は渡れない。
そんなグダグダな展開を、しっかり笑いで落としたゆりやんはさすが。まあ、ベタだけどね。
伯山「ゆりやんはエリートって意識あります? 」
太田「エリートです(きっぱり! )。そうです、超エリートです。100年に1人ですよ。100年に1人の逸材です」
伯山「めんどさい絡みしてきたな」
伯山「ライバルとかっているんですか? ゆりやんさんの。こいつトーク上手いな、同世代なのにって人、いるんですか? 」
太田「同世代じゃねぇだろうがよう」
田中「なんなら会った事もないでしょう。上岡さん、引退した後でしょ」
伯山「やっぱエリートですね」
太田とゆりやん。ボケとボケが融合して今回は特に面白かった。いつも太田に対しては厳しくて嫌みな事ばかり言う伯山も珍しく、「好きな人同士だと、こんなにおもしろいんですね」と感想を述べていた。
最後にまた二人がクラスメイトだったという話題になり、ゆりやんと弘中アナの小芝居が始まる。
ゆりやん「久しぶりに会えて良かったよ」
弘中アナ「ね、こんな共演できるなんてビックリ」
ゆりやん「また集まろうね」
弘中アナ「そうだね」
田中「絶対集まんないよ」のツッコミで大オチ。
〈おしまい〉
【番組後記】
開始早々の先制点が、その日の番組内容を良い結果に導いた。本編でも書いたけど、今回は特に面白くて単純に笑えた。伯山さんはゆりやんに飲まれていた印象で、それが結果にも作用した。良い意味で。
神田伯山さんの冷めたツッコミで面白さが半減してる時が見受けられる『太田伯山』
太田さんを乗せてあげないと番組が盛り上がらない場合だってあるのだ。
その点今回は妙に馬が合うゆりやんとの、ボケとボケの融合で番組は盛り上がり、さすがの伯山さんも今回ばかりはそれを認めざるを得なかった。
「認めざるを得なかった」って、一瞬「認めてる」のか「認めてない」のか答えを見失ってしまう、ややこしい言い回しだ。もしも同じように悩んだ時にはぜひ、〝もう恋なんてしないなんて 言わないよ絶対〟の法則を使って欲しい。結局のところ「する」のだ。実際に恋を「する」か「しない」かは別問題で、「絶対に恋はしないとは言わない」と宣言してるからには、はっきり「する」とは言ってないけど、やはり「する」のだ。政治家の答弁を思わせるややこしい言い回しなのだ。
☆槇原敬之『もう恋なんてしない』歌詞引用
まあ、伯山さんは太田さんを認めていないわけじゃないだろうけど。伯山さんがどんなにくだらないと思った(太田の)ボケだって、やりようによっちゃあしっかりと笑いになる。中京テレビ『太田上田』なんて、上田さんが太田さんのどんなボケでも拾って笑いにしてる。それを普段からやってるからたまにスベっても、スベった事が笑いにつながるのかな、と思う。
『太田伯山』では番組タイトル通りで、田中裕二さんは別のポジションにいて、太田さんの相方は伯山さんなんだから。
今回の相談事を「太田さんの事」のように言ってないで、今後も面白い番組にしてもらいたい。
久しぶりの一日二回更新。蒸し暑い昼間に追加原稿を仕上げ最終チェックをする。
クーラーの電気代って高いよなってビビッてて、本当に我慢できない時だけ出来るだけ短時間に使用していた。先日電気代の請求額が届いたのだけど、その金額が850円。僕は何にビビッてたのだろう。おかげで今もクーラーつけてる。
ちなみにこの回の『太田伯山』の見逃し配信は「TVer」で7月2日まで視聴できます。
それではまた次回に。