カステラ書房の毎日

〝令和きってのドラマウォッチャー〟阿倍カステラが所属する『カステラ書房』

読むドラマ □ case 25 『文学処女』第8話(最終話)

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「俺は物語の中で一人、溺れていた。部屋にこもる日々が続いた。一旦動き出した手からは堰を切ったように言葉が溢れ出し、それはまるで中毒のように俺の心は物語に支配されていった。いつの間にか千夜香のことなんか見なくなっていた」




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「俺が気がついていれば助かったかもしれない。俺がちゃんと彼女を見ていれば」


「俺が殺したんだ」




MBSドラマ『文学処女』重版放送 

MBS  2020年5月28日スタート 

毎週木曜深夜0:59〜

記事は7月23日(木) の第8話(最終話)より


【基本的に全編ネタバレ】




『カステラ書房の毎日』は深夜1時に毎日更新中‼︎

◉阿倍カステラの「テレビ買ってよ」

◉読むドラマ シリーズ

◉カステラのフロックTV

等、人気企画を日替わりで更新してるよ


 〝日替わり〟と言いつつ、最近は新ドラマスタートが相次いでいて読むドラマ シリーズに偏ってしまってはいる






月白鹿子(森川葵)にわざと嫌われるような事を言って彼女を置き去りにした加賀屋朔(城田優)は、望月千広(中尾暢樹)に電話をかける。


加賀屋「月白くんを迎えに行って欲しい」

望月「どういうことですか? 」

加賀屋「僕には彼女といる資格がない」

望月「僕そういうの遠慮しないですよ」

加賀屋「頼む」



走って鹿子の元へ駆けつけた望月。

しかしこの場面で一転して二人(鹿子と望月)がどうこうなるって流れでもない。


「どう展開するんだろ? 」って観ていたら、やっぱさすがだね。思わぬ伏兵が登場する。


七星真樹(上遠野太洸)だ。最終話にしていきなり出番が回ってきたって感じ。

今やドラマに一人はいるトランスジェンダーなキャラ 七星の登場により、加賀屋に事実上フラれた鹿子を励ます役目を彼(?)が一手に担う。

それにしても、七星ってこんなにカミングアウトしてたんだっけ?




◇夜の緑線社


居酒屋では鹿子が泣けないからと、七星の提案により会社で飲むことになった三人。お酒が苦手な鹿子はワイン1杯目ですでにぼろぼろに酔ってる。



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鹿子彼氏いない歴26年です! 」

七星「あ〜ら、おもしろくなってきたんじゃない」

鹿子「ごめんなさい。処女でごめんなさい」


加賀屋の「僕には重すぎる」と言われたことを思い返す

鹿子「処女ってやっぱり重いのかな」


七星「つらい初恋だったわね。でもいつか笑って話せる時が来るわ。それまでちょっと苦しいけど、でも頑張らなくちゃね」



ドラマあるある トランスジェンダー役(特にお姉キャラ)は必ずヒロインの恋愛相談に乗ってアドバイスしがち。


それと、毎回「処女」、「処女」ってさ。今回は酔っていたとはいえ、そんなに「処女」って人に言う? 

おかげで僕の iPhoneの予測変換は今や「し」をタップした時点で「処女」が顔を出してくる始末。そんなに普段使わないって。このドラマ終わるから、もう使わないと思うんだけどなあ、引っ込めてはくれませんか? 予測変換機能さん。


霜降り明星粗品さんは童貞ネタで笑いを取ってる。相方・せいやさんにもその事をいじられて笑いが生まれたりしてる。それって粗品が「童貞」をカミングアウトしたことによる結果。

月白鹿子もそういう感じかな?

 い〜や、鹿子には笑いを取る必要性がない。そもそも鹿子は芸人じゃない!




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「私はそんな作家の本読みたくありません。人を愛せない作家に人間は描けません。作家が自分をさらけ出せない物語に人の心を揺さぶる力はありません」


自分はこれから立派な編集者になると宣言する鹿子。ぎゅ〜っと抱きしめたくなるような一冊を作家と共に作りたいと目標を語る。

そのためには、


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「加賀屋先生みたいな人と恋してる時間はないので、今日でおしまいにします」

きっぱりと自分から別れを告げ、前に進もうとする鹿子。


並々ならぬ覚悟があっての告白だっただろう。その感情が言葉と表情にあらわれいる。泣きそうになるのをこらえるためか、


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三島由紀夫も初恋はやぶれる方がいいと言っていたので」と笑う鹿子

「なんだよそれ」とつられて笑う加賀屋



次の瞬間には真面目な顔をして、


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「文学処女、なめんな」

そう言って加賀屋にキスをした鹿子

もう「文学処女」を自分のものにしてる



でもさ。その「文学処女」ってのは、人に対してそんな言い放つもん? 

「敏腕弁護士」的な。いや、「敏腕弁護士」も自ら言うもんじゃないな。

料理研究家」みたいなものかな? いや職業じゃないもんな。

僕が「最速の執筆家」って自ら言ってるみたいなものかな? 





◇一年後の緑線社


新人賞の選考をしているシーン


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望月「違うよな? 」

鹿子「どうしたの? 」


新人賞の応募作の中に加賀屋朔の小説を見つけた望月が、鹿子にその原稿を見せる。おそらく偽名で応募してたんだろう。


それは、「女の初恋は、小説の登場人物だった」という書き出しで始まる小説。



流れだすソナーポケット『君の名前』

加賀屋の元へ走る鹿子



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望月「作家ってずるくないすか? 」

三島編集長「ラブレター送ってきてんじゃねえよなあ 」





加賀屋邸の玄関チャイムが鳴る

そのチャイムを聞いて縁側にいた加賀屋が玄関へ向かう


縁側に開いていた原稿用紙が風に吹かれてその表紙が顔を出す


そこにはその小説のタイトル

「文学処女」の文字が



おそらくその小説の主人公の決めセリフは「文学処女、なめんな」

って、どんな小説⁈



〈おしまい〉



【番組後記】


いや〜とうとう『文学処女』も最終話を迎えてしまった。

恋人の死に関するくだりがコンパクトすぎる気がしないでもないが、ラストはおしゃれで、小気味いい。

とかなんとか言いながら。

また更新時間を過ぎてしまってた!

大急ぎで更新します。


〈次回お楽しみに〉