オープニングおしゃ子
「はいっ! いっただきま〜す」
□テレビ東京『おしゃ家ソムリエおしゃ子』
2020年7月15日(水) スタート!
毎週水曜深夜 1:28〜
記事は7月22日(水) 放送の第2話より
【基本的に全編ネタバレ】
『カステラ書房の毎日』は深夜1時に毎日更新中‼︎
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〝日替わり〟と言いつつ、最近は新ドラマスタートが相次いでいて読むドラマ シリーズに偏ってしまってはいる
なんなら一気に書いてしまえないものか、と無謀にも挑戦中! それでまた偏るという悪循環が起きている
今回の振り返り度 ★★★
星3つで今回は振り返りが割と強め! ドラマ視聴済みの方には問題ないですが、これから観る予定の方は先にドラマを観てからの方が良いでしょう
なお、ドラマのクライマックスはカットしていますので、事前にお知らせしておきます。
それでも充分に面白く読める内容にはなってるので。ぜひ、ドラマをご覧ください。
また、ドラマ観る気もなかった人がこれを読んで「このドラマ観たい」ってなったら、それはなんて素敵なことだろうと思う。
もしそんな方がいらしたらおハガキください(この時代におハガキ? 宛先は? )。
とにかく、一緒にやいのやいの言いながらドラマを観る感覚で読んでもらえたら最高です
『おしゃ家ソムリエおしゃ子』第2話
オープニング早々から、おしゃ子と新しい男がキスをしようとしてる。という展開。
これは前回と同じく〝お決まり〟の展開のよう。
しかし、厳密に言うとキスをしようとしてるのは男の方だけ。おしゃ子は男を観察し、値踏みしているだけだ。
ほ〜ら案の定、おしゃ子はキスを迫る男の口にクリームをたっぷりのせたパンケーキらしきものを突っ込み、キスを寸前で阻止。
おしゃ子の口には到底入らない量の一口分をフォークに刺していたということは、事前に危険を察知してスタンバイしていたものと思われる。さすがと言える危機管理能力。
キスの前にやるべきこと
そして〝お決まり〟の「家に行ってもいいですか? 」となる
話の流れ的には不自然に感じるかもしれないけど、おしゃ子にはキスの前にやるべきことがある
まだ第2話だというのに、おしゃ子が甘えた声で聞く「家に行ってもいいですか? 」を、躊躇なく「〝お決まり〟の」と言えるのは、このドラマがはちゃめちゃでありながらも、わかりやすく演出されているからだと思う。
それにしても、こんなにも顔を近づけて甘え声で話す女の子。男だったらキスするタイミングだと思うよね。いや、僕がそう思うとかいう話ではなく、そう思いませんか男性のみなさん?
でもおしゃ子は男を弄んでいるわけではなく、それにはれっきとした理由がある。
そこんところがオープニングシーンで、〝狂言回し〟によっておしゃ子の口から語られる。
「交際前の男の家に行く。普通の女性なら警戒する場面。しかし、私は行かねばならぬ。私はおしゃれな家に住む男としか付き合えない〝おしゃ家ソムリエ〟なのだ」
おしゃ子が持つスキレットにはフルーツで彩られたパンケーキが盛られていて、そのパンケーキの表面におしゃ子が語っている言葉が書かれている。
こんな奇想天外な自己紹介されたら、その設定が脳に焼きついてしまうよ。
ドラマにおいては〝説明っぽいセリフ〟というものが存在し、それって敬遠されがちだけど。ここまで潔く真っ正面から説明されたら、清々しささえ感じるよ。
こうして、『おしゃ家ソムリエおしゃ子』のはちゃめちゃな世界観を受け入れざるを得なくなり、なすすべなくその魅力にハマっていくのでした。まるで劇中でおしゃ子にハマる男たちのように…。
あなたは東京に試されてるのよ!
今回[2軒目]のタイトルは、「その気持ちはわかるけど あなたは東京に試されてるのよ!の巻」 何やらメッセージ性が強めなタイトル
いつものカフェで会話してるイエーガー・おしゃ子(矢作穂香)と金荷くすき(富田望生)。話題はもちろん男の話。
〝名は体を表す〟という諺を地で行く金荷くすきの「筋肉男トーク」には聞く耳持たず、自分の話を聞いて欲しいとアピールするおしゃ子。
目をぱちくりさせながら「うふっ」「うふっ」とおしゃ子。
キメ顔をする度に〝キラキラッ〟という効果音付き。それに瞬きにも鈴がなるような音が付いてる。
くすき「なに? あんた、また新しい男と出会ったの? 」
おしゃ子「え〜わかりますぅ〜? 」
くすき(食い気味で)「わかりまっすぅ〜」
おしゃ子「そうなんですぅ、出会っちゃったんですぅ。そして今日、内見の予約も取りつけちゃったんですぅ〜」
くすき「デートを内見って呼ぶのやばいからね」
そこへ、カフェの店長・館壱めう江(たちいち めうえ / MEGUMI)がスイーツを持って登場する。
店長「決まるといいわね。本契約〜」
くすき「店長ものらなくていいですから」
この時、すぐ後ろの席で聞き耳を立てているのがおしゃ子のボディーガード。
今期ドラマでボディーガードといったらテレビ朝日『BG 〜身辺警護人〜』の島崎章(木村拓哉)か、この隠戸九雲(かくれど きゅん / 市川隼人)よ。by テレビ東京『おしゃ家ソムリエおしゃ子』
カフェの一番奥の席に潜んでいた隠戸。おしゃ子が新しい男と出会ったという話を始めると、席をおしゃ子らのすぐ近くに移動。常におしゃ子の行動を把握するよう務めている。
「で、今日の物件はどうなの? 審査通りそう? 」と店長に聞かれたのをきっかけに、おしゃ子曰く「おしゃれで運命的でロマンチック〜」な出会いの回想シーンへと展開する。
おしゃ子が〝おしゃれの神〟と崇めるル・コルビジエの建造物の写真を、おしゃスポットで眺めながら「(これが)最上級のおしゃよ」とうっとりしてると、雨が降りはじめる。
その雨におしゃ子が場所を移動しようとすると、「ごめんなさい、もう少しだけそのまま動かないで」と男に声をかけられ、「あまりに素敵な風景だったんで、もう少しだけお願いします」と頭を下げられる。
おしゃ子がいる〝素敵な風景〟
たしかに。ふざけてないとおしゃ子は、そこにいるだけでその場所を〝素敵な風景〟に変えてしまうような魅力的な女性だ。
このカットを観て気づく。
「あ〜、レジーナクリニックのCMの!」
これね。この女性、矢作穂香さんか! と今さらながら気づいた。(レジーナクリニックCMより)
このCMには伊藤健太郎さんも出演している。この二人といえばMBSテレビ『ピーナッツバターサンドウィッチ』(2020年4月-5月)のW主演コンビ!
いやいやいや。ドラマの時はあくまで「おしゃ子」として矢作穂香さんを見てるからね。気づかなくたって不思議はない(苦しい言い訳)。
で、その声をかけてきた男が、
グラフィックデザイナー 多摩 美大(たま よしひろ / 岡山天音)
毎回、久米田康治先生の漫画『さよなら絶望先生』(他の作品も同じく)ばりに、登場人物の名前で笑かそうとしてくる
さて、どこの大学出身だろうね〜
その男・多摩美大に、今回もすぐに「バキュン!」(擬音あってるかな? )と心を奪われるおしゃ子。
「急にこんなこと言うのもあれなんですけど、今度よかったら、一緒に」と、もじもじしてる多摩の言葉を遮って、「お家に行かせてください! あなたのお家に」とおしゃ子。
「え、家。いきなり? 」と多摩は驚く。
と、ここまで。
グラフィックデザイナー・多摩美大との出会いの回想シーンが終わり、再びカフェのシーンに戻る。
じゃあそういう訳で、という展開でさっそくこれから多摩とのデートという事でカフェを出ていくおしゃ子。
そのおしゃ子を追うために、店長の前に勘定を置いて急いでカフェを出る隠戸。その金額はざっと4〜5万。どんな金銭感覚してるのか? と思うが、これも経費なのか。
◇グランピングカフェでのデート
室内にテントが張り巡らされたカフェ。
客席がテントの中にある。その不思議空間が気に入った様子のおしゃ子。
おしゃ子(心の声)「いいよいいよ。お店選びで3おしゃポイント獲得のロケットスタート」
(第2話にして)恒例の、おしゃ子がお持ち帰りされてもいいと思うハードル〝おしゃードル〟が登場。
ポイントが入るたび「おしゃ」「おしゃ」と効果音(?)が鳴る。欽ちゃんの仮装大賞に似た得点方式。
おしゃ子(心の声)「でも私はガチガチのガチインドア派。そんな私でごめんなさいの追加4ポイントで、お持ち帰られのおしゃードル越えまで、早くも残り8ポイント」
そもそもお持ち帰られるためにデートに来てるので、そのハードル〝おしゃードル〟越えの難易度は低く、かんたんに次々とポイントが入っていく。
それなのに、急にカメラ目線で(お持ち帰られそうな自分に対して)「おしゃ子、ピンチ」と、カメラに向かってキスのような仕草をするおしゃ子。ピンチを存分に楽しんでる。というか、ピンチなんて思ってないでしょ。
店内に段差があり多摩が「あっ、足元気をつけてください」と手を差し出すと、これ以上ないくらいにかわい子ぶって「ありがとう、ございます」とその手を握るおしゃ子。
おしゃ子(心の声)「さりげない気づかい。やっぱりおしゃれは足元からだよねえ。意味全然違うけどこういう時にも使っちゃうよねえ、7ポイント」
どういう基準(?)な 7ポイント!
7ポイント入った時の表情。すべて自作自演なんだけど、この興奮の仕方。自分のさじ加減であと1ポイントに迫る〝おしゃードル〟越え。
もう、めちゃくちゃ。
基準なんてあったもんじゃないって感じだけど、この「7ポイント」は最高に笑えた。
おしゃ子がグランピングカフェの店内をあらためて見まわし感想を述べる。
おしゃ子(心の声)「うわあ、おしゃかわいい。なんなの、なんなの室内にテントって。テントって雨風しのぐためのものじゃないの? 意味なさ過ぎて笑える〜。へそ出しビキニスタイルの女戦士くらい意味不明」
「こりゃもうおしゃポイントマックス」
「おしゃ子さん、席に着く前にお持ち帰られ確定です」
前回は乾杯の前に確定したけど、今回はそれよりも早く決まった。
もう、最後の1ポイントについてはおしゃれとは全然関係ないし、お持ち帰られる帰られないにも関係してなくて、なにがなんだか。
それに何気に「グランピングカフェ」をディスってる。「おしゃかわいい」とか言いながらもね。
でも、このやりたい放題な感じがたまんない。
ここで存分に笑わせてくれた〝おしゃードル〟をはじめとしたこのドラマ独自のワードやアイテム。「お決まりの」とか、「恒例の」とか言える小ネタ的な演出が多すぎるんだよね。
いわゆる視聴者が「待ってました! 」って思うようなもので、古くは『水戸黄門』の印籠シーンみたいな事だけど、このドラマの場合はその数がすごくって。小ネタ満載で次々とこれでもかって攻めてくる。
これもその内の一つと言えるかな。
で、そのあと なんだかんだあって
話を展開する、場面を切り替える時、おしゃ子が撮影用カメラを両手で挟み画角を移動させるように次のシーンへと移る演出。
しかも今回は、原付きの二段階右折ならぬ〝二段階展開〟となる。
「こうなりました。行ってきまーす」とおしゃ子の、この二本指でカメラの画角が動かされ次のシーンへ展開となる。
ここらへんの小気味良さよ!
さて、いよいよ内見へ。
多摩の住む場所に近づくと、
おしゃ子「下北なんだあ、おしゃだね」
多摩の住む建物の古い外観を見ても、
おしゃ子「情緒だね〜、わび & さびだね〜」
と、好感触な反応を見せるおしゃ子。
おしゃ子(心の声)「築50年ってとこね。おしゃレトロタウン下北なら想定内。中身が勝負よ。逆に高まる〜」と、だいぶ期待している様子。
多摩「中は綺麗ですから」
おしゃ子(心の声)「言ったわねえ。その自信、信じるわあ。じゃあ、そのおしゃユートピアの扉。開けちゃって〜」
多摩「ようこそ、我が家へ」
部屋のドアが「おっしゃ〜(高い声)」と開けられて、中へ入るおしゃ子。
おしゃ子(心の声)「いいじゃん、いいじゃん。リノベかな? リノベだね。リノベじゃん。ヤバかったら顔面キュビスムにして帰らなきゃだったけど、これは合格点です。おしゃ3つです! 」
やたらと部屋に入る前におしゃ子が気持ちを高ぶらせていたので、上げて落とすもんだとばかり思ってて、どんなふうに残念な部屋なのかと期待してたら、まさかのおしゃ3つ。
それにしても「顔面キュビスム」って、自分の顔がショックでそうなるってことだよね。まさか相手の顔を殴って崩壊させるって意味じゃないよね?
部屋に入る前は、スリッパ持参のいつもの儀式。
おしゃ子側がどうとかいうよりも、これを見た男側が引かないかが毎回心配。
かしこみ かしこみ〜
「おしゃ家おしゃ家かしこみかしこみ〜八百万の家々が共生する日本東京は、令和の時代においておしゃ家ソムリエを生業としておりますおしゃ子がいやしくもお邪魔いたしま〜すぅ〜」
文言は前回と一緒だけど、言葉を伸ばす箇所が減ってコンパクトにしてきた感じ。なのにスケールダウンしたような印象はない。むしろ、大胆に寄ったり引いたりするカメラワークを加えたり、おしゃ子がスリッパを履く際のアクションなんかも増えていて、楽しさがアップしてる。
数あるお決まりシーンの中でも、気に入ってるんだよな、ここ。
とにかく多摩の部屋をベタ褒めするという予想外の展開。
内見が合格だったためメロメロモードになったおしゃ子に、多摩がキスをしようと迫る。
おしゃ子もそれを受け入れる感じの流れではあったけど、キスを迫られ押し倒されかけてるような態勢から視線に入った無印良品のラベル。
「あのシールは、まさか…」と何かに気づいたおしゃ子は多摩のキスから逃れる。
ここからはもう、多摩美大をぶった斬り!
新たにおしゃ子の第六感〝おしゃペディア〟が発動したり、おしゃ操作7つ道具の一つ〝おしゃBINGO〟が登場したりでしっちゃかめっちゃか。
これ30分枠ドラマだよね? 30分枠っつったら正味22〜23分。その短い時間の中にいくつ出してくんの〜。詰め込み過ぎだよ〜ってくらいに、新ワードやアイテムを惜しみなく出してくる。
そのクライマックスはぜひ、ドラマにて。
〈おしまい〉
【番組後記】
まずはお詫びから。
昨夜急に筆者が体調不良になり深夜1時の更新が出来ませんでした。ごめんなさい。
記事はほぼ完成してたのですが、最終チェックをできるような状態でなかったため定時の更新を断念することになりました。
翌朝には、執筆できる状態には回復し午前中の更新となりました。
前回の『ホクサイと飯さえあれば』の記事が割りかしバズり(←これ言いたいだけ)、記事の人気ランキング初登場4位にランクインするという快挙となった。
現在ランキングは『妖怪シェアハウス』と『美食探偵 明智五郎』の記事により小芝風花さん関連で不動のワンツーフィニッシュ!が続いてる。
つい先日には5位に『ラッパーに噛まれたらラッパーになるドラマ』もランクインしていて、上位は小芝風花さんが独占状態だった。
そこへ割って入ったのが『ホクサイと飯さえあれば』という事になる。
上白石萌音さんも大好きなので、これからもっと上位に絡んでくると面白くなるなあ。
〈次回お楽しみに〉