□TBSテレビ『私の家政夫ナギサさん』
2020年7月7日(火) スタート!
毎週火曜 22:00〜
記事は8月11日(火) 放送の第6話より
【基本的に全編ネタバレ】
『カステラ書房の毎日』
「読むドラマ」50回達成‼︎
ぱんぱかぱーん! パチパチパチ⁉︎
おかげさまで、読むドラマシリーズが記念すべき50回を達成することができました!
皆さま、本当にありがとうございます。
今後はまずは100回を目指して頑張っていきます! 応援よろしく。
これからも変わらず毎日深夜1時更新!
たまに。ごくたまに、深夜1時に更新出来なかった時は、その日のカステラタイム / 午後3時などに更新します。毎日更新というのは絶対!
今回の振り返り度 ★★
生意気なことを言うと。
連続ドラマの視聴、途中離脱者を減らしたい。
生意気でした! すいません。
まだ観たことない人には、これを読んで「なんだか面白そう」と、ドラマを観てもらえたなら、やってる甲斐があるってもんだ。そこも目指したい!
☆ そうそう、 読むドラマとは
一緒にやいのやいの言いながらドラマを見る感覚で読んで楽しめる、ダイヤ乱れまくりの脱線トークバラエティーである
『私の家政夫ナギサさん』第6話【後編】
◇ナギサさんの自宅
メイの「お腹がすいて動けないよ」作戦に、引っかかってくれたナギサさん。
家に招いてくれて食事をさせてもらうことになる。
ナギサ「いかがですか?」
メイ(心の声)「香り、焼き加減、味付け。何から何まで完璧。この人ほんと天才」
メイ(至福の表情で)「おいしいです」
メイ「最近一緒にご飯食べてますね」
なんだかうれしそうなメイ
ナギサ「そうですね」
メイ(心の声)「打ち解けた空気。今ならいろいろ聞けるかも?」
メイの作戦はまだ続いている。
まずメイは部屋に置いてある年配の女性の写真について触れるが、5年前にがんで亡くなった母だと聞かされ気まずい空気になる。場の空気を和まそうとしたのか、ついさっきナギサさんのカバンをひっくり返してしまった時に出てきた手帳を手に取り「もしかしてこのかわいい手帳もお母様のものですか? 2015って5年前のものだから、なんでかなって…」
その手帳をメイの手からサッと奪い返したナギサさん。
手帳を手にこの表情
そのナギサさんの表情にびっくりなメイ
これはもう、まちがいなくびっくりしてる(要らぬ解説)
ナギサさんは「ピクルスお持ちしますね」と手帳を持ったまま台所へ。
メイ「ナギサさん、怒ってます?」
ナギサ(笑顔をつくって)「なにがですか?」
「体調もう大丈夫そうですね。お食事召し上がったら早めにお帰りになって、ゆっくり休んでください」とメイを気遣ってくれるナギサさん。
その帰り道で。
メイ(心の声)「ナギサさんのあんな顔初めて見た。ナギサさん…。私は触れてはいけないところに踏み込んでしまったのだろうか」
◇メイのマンション
メイが、新しいプロジェクトが始まったので、これからは帰りが遅くなるかもしれないとナギサさんに報告する。
ナギサ「そんなに抱えて本当に大丈夫ですか?」
メイ「それが私の仕事ですし。それにこのプロジェクトチームが天保山製薬、日本全社で一番に採用を取ったらめちゃくちゃ気持ちいいと思うんですよね」
心から嬉しそうな表情をするメイ。反対にナギサさんは浮かない表情をする。思わずメイが「あの、ナギサさん?」と声をかけると、
ナギサ「約束していただけませんか? どんなに忙しくても必ず夕食は取る。遅くとも12時までには就寝する。少しでも体調に異変があったら私に連絡してください」
メイ「あ、あの。そんなに心配していただかなくても大丈夫…」
ナギサ(メイの言葉にかぶせ気味に)「必ず約束してください!」
メイ(真剣なナギサさんに圧倒され)「あっ、はい」
◇水族館デート
田所と陶山薫(高橋メアリージュン)は水族館でデートをする。
白熊の名前が「メイ」だと気づいた田所は、薫に教えてなんだか嬉しそうに笑う。
そのデート中、何回もメイの事を話題にする田所。その話の流れでメイとはマンションが隣同士だという事を明かす。薫はその事をメイから聞かされてなかった。
動揺する薫。このまま目の前の田所の事を思い続けていいのか、不安になったんじゃないかな?
一方で田所さんは薫さんの事はあまり見てなくて、わかりやすくメイの事で頭がいっぱいになってる。
メイは新薬に伴うプロジェクトで本格的に忙しくなってきてる。職場ではもちろん、家でも仕事に没頭してる。ナギサさんとの約束を守らず食事もおろそかにしてる。
そこへナギサさんからメールが届く。
「お疲れ様です。もうご在宅でしょうか?」
時刻は 23:52 、在宅確認のメールだ。
その後もメールが続く。
「夕飯はお済みでしょうか?」
「どうかご無理をなさらず、お早めにお休みください」
「睡眠不足が一番の敵です」
メイ「はあ?」
仕事に集中したいメイは、メールの着信音を無音にして無視をする。
◇天保山製薬
メイのチームがミーティングをしてる。
そこへ、「ヤバイです! どうしよう」と天馬あかりが興奮しながら、「今週の金曜日、アンタレス総合病院で新薬の説明会ができることになりました」と報告する。
喜ぶ一同。
薫「すごいじゃん、天馬」
メイ「最初にそんな大きいとこ取れたら、その後の採用活動もやりやすくなる!」
あかり「ですよねえ」
堀江「でもさ、金曜日って。今日火曜で、準備間に合うか?」
さすがにメイも「もちろん。今から間に合うなら私はやりたいけど…」と、即決でやろうとは言えない。現時点でもチームは大変な忙しさなんだ。
そこへ古藤支店長も話に加わり、一旦は見送ると結論に達したがここで天馬あかりがやる気を見せる。
「支店長待ってください」
「アンタレス総合病院での説明会、やらせてもらえませんか? 私、こんなにやる気が出たの初めてなんです。リーダーに自分の好きなことしゃべって、たくさん話を聞いてもらってるうちに、ああ私はこのメンバーと一緒にちゃんと結果を残したいって思ったんです」
「私たちにチャンスを下さい。お願いします」と頭を下げるあかり。
チームメンバーもそれぞれに無言でうなずき、同意であると意思表示をする。
「私、優秀社員賞、目指してるんで」
メイが取ってるやつだ。この子、本気だ。2.5次元ミュージカル『ハイキュー‼︎』の影響か?
あかり「それにこのプロジェクトチームが社内で一番に採用をとったらめちゃくちゃ気持ちよくないですか?」
堀江「しびれるねえ」
遙人「はい」
メイ「おバカな後輩をもってしまった。ありがとね」
堀江(立ち上がって)「俺もたまには一番とってみたいです」
遙人「僕も、あの。体力だけは自信あるんで頑張ります」
古藤支店長「じゃ、金曜日の説明会よろしくお願いします」
もう、ここまでなったら上司も止められないよね。
天馬あかりの一見すると個人プレーのような言動で始まったこのシーン。それは個人プレーでも何でもなくて、天馬あかりは常にチームのことを考え、先輩方の力になれるよう頑張ってるんだ。これはたぶん『ハイキュー‼︎』に学んだんでしょ?
こうしてキャスト一人一人の心情がしっかりと描かれているから、このドラマは面白いんだと思うな。ただのメイの後輩C じゃないんだよね。「天馬あかり」って人間像が見えてこそ関わっている物語に深みが増すというもんだ。
承諾してくれた古藤支店長にチーム全員で頭を下げたあと、その場を後にする古藤支店長にメイが「ありがとうございます」ってもう一度言うんだよね。
みんなで頭を下げた時にメイだけしてなくて、なんだか不自然にも思えたんだけど。
その言葉に振り向き笑顔を見せる古藤支店長のカットが必要だったんだよ。
ほんの一瞬の笑顔
これがあるのとないのでは大違いなんじゃないかな
古藤支店長にとっても判断が難しかったと思う。若手社員の単なる意気込みだけで、その感情に流されて判断を変えたわけじゃなくて。「このチームならやれる」って判断したからこその、迷いがない笑顔。チームの成長にも喜んでるしね。大切なカットだ。
さあ、がんばろう! ってムードになって、メイが「薫、がんばろうね」って声をかけるがそこは無視を決め込む薫さん。
終業が近づく頃、メイは「なんか怒ってる?」と薫に聞く。
薫「メイに隠し事されてたのほんとショックだったんだけど。田所さんから聞いた。隣に住んでんでしょ?」
メイ「ごめん。薫が田所さんのこと気になってるって知って、なんかこう、言うタイミングを逃して」
薫「メイも田所さんのこと気になってるの?」
メイ「それはない。私は薫と田所さんがうまくいけばいいなって本当に思ってるよ」
薫「フってきた」
水族館デートの回想
さっきからずっとメイの事を話題にしてると薫が田所に指摘する。「デートに来てるのは私ですよ〜」って。
そこから薫の切ないさよならの言葉
「田所さんのそういうわかりやすいところ、嘘がつけないところ、好きですけど。私には残酷です。今日はありがとうございます! 帰りますね」
薫「はあ〜あ、また振り出しに戻るかあ〜」
メイ「薫の優しいところ、芯の強いところ、ちょっとお節介なところ。全部見てくれる人絶対いると思うよ」
薫「いるかな?」
メイ「うん」
薫「じゃあ、もったいぶらずに早く現れてー」と戯けてからの(自分で)「し〜ん!」
薫「メイ。田所さんは今、メイのことで頭がいっぱいだよ」
思いっきりうろたえるメイ。
緊急事態発生! 天馬あかりによる一報
メイがマンションに帰る途中で天馬あかりから電話がかかり、明日の説明会で使う資料に不備があったと知らされる。メイは自宅に戻って仕事をしなくちゃならない状況になる。
◇メイのマンション
すでに夜12時を過ぎているのにマンションに戻るとナギサさんが待っていた。
メイ「なんでまだいるんですか? もう12時過ぎてますよ」
ナギサ「お気になさらないでください。私が残りたくて残っておりますので」
メイ「いや〜でも、さすがにこの時間は」
ナギサ「メイさんがまた無理をしないようにお手伝いをさせていただきたいんです」
メイ「だから、そんなこと頼んでないですから」
ナギサ「そうでもしないと、この後もお仕事をなさるつもりですよね?」
メイ「今はがんばらなきゃいけない時なんです」
ナギサ「いや、ですがメイさんには、忙しい時こそしっかり食べてちゃんと寝ていただきたいんです」
メイ「なんなんですか?」
ナギサ「メイさんのことが心配なんです」
メイ「あの、そんなに心配される覚えは無いですし、明日は大事な説明会なんです。朝までには仕上げなくちゃならないので、今日は帰ってもらえますか」
そう言いかけてるメイの腕をつかむナギサさん。
ナギサ「まずは夕食をお召し上がりください」
メイ「後で食べますから」
ナギサ「今じゃないとダメです」
メイ「そんなに心配されなくても私は大丈夫ですから」
ナギサ「信用できません! 本人の大丈夫なんて。いちばん信用できません。そういう人に限ってある日突然心が折れるんです」
メイ「私、そんなに仕事ができない人間に見えますか? 私は自分を見張ってもらうためにナギサさんを雇っているんじゃないんです。効率よく仕事をするためのサポートとして家事をお願いしてるんです。なのに今のナギサさんはその範疇を超えています」
ナギサ「メイさん、私は…」
メイ「今日はもう帰ってください。今すぐ!」
ナギサさんを部屋から追い出すメイ。
仕方なくマンションを出るナギサさん。
ナギサさんが出て行ったあとのドアを見つめながら、
メイ(心の声)「ナギサさん、いったい何が。あなたをそうさせているんですか?」
この時、ナギサさんは外側からそのドアを見つめていた。
ナギサさんが自宅に戻り、がんで亡くなったお母さんの事を思い返してる。
息子に心配かけまいと精一杯のつよがりをみせる母の姿を思いながら、おそらくメイの事を心配してるんだろう。
そのあと、メイからプレゼントしてもらった料理本のメニューを、自分のレシピメモに加えてる。
メイの方は、食べるシーンこそなかったけど。ナギサさんの用意してくれていた夕食をきっと食べたんじゃないかな。
◇翌日の説明会直前
メイ「あたしはアホかーっ! なんで今日に限って忘れる? よりによって昨日作った資料が入っているタブレットを。あ〜もうバカメイ! 」
もう取りに帰る時間はない。
こんなピンチになんとかしてくれる人がいるとしたら、それはもうナギサさんしかいない。
病院へ走りながら到着するナギサさん。
ナギサ「お待たせしました。昨日は出過ぎた真似をしてしまい大変申し訳ありませんでした」
メイ「あたしの方こそ、ごめんなさい。今日もお仕事中なのに」
タブレットを手渡し、プレゼン頑張ってくださいと伝えて帰ろうとしていたナギサさんに「箸尾さ〜ん」という病院職員の声が飛び込んでくる。
その箸尾という人物が、かつてナギサさんと一緒に働いていた女性だ。
メイ(心の声)
「見つけたかもしれない。ナギサさんの傷になっているもの」
〈おしまい〉
【番組後記】
すでに文字数オーバーで下書きプレビュー表示されてない。
ので、あっさりここで終わりにする。つもる話はまた今度。
[今回のデータ]
SS画像 11点 約5340文字 前後編 計10340文字
メイの「今日はもう帰ってください。今すぐ」で、下書きプレビュー切れる。
〈次回お楽しみに〉