□TBSテレビ『私の家政夫ナギサさん』
2020年7月7日(火) スタート!
毎週火曜 22:00〜
記事は8月17日(火) 放送の第7話より
【基本的に全編ネタバレ】
タイトル リニューアル⁉︎
この、[読むドラマ]『私の家政夫ナギサさん』面白いにも程があるよ! は、
実際はまだ【お試し?版】なんだけどね。
やいのやいの言いながらドラマを見る感覚で、このドラマの面白さを一緒に語り合ってるように読んで楽しめるものである。また、トークバラエティー番組っぽくやってるつもり(探り探り)でもある。
基本的にはドラマを先に観てください。
それと、ドラマを観るつもりもなかった方が、これを読むことによって「観てみよっかな」ってなってくれたら最高! なので、地味にそこも目指してる。
『カステラ書房の毎日』
毎日深夜1時更新!
たま〜に(割と最近多いかな?)。深夜1時に更新できなかった時は、その日のカステラタイム / 午後3時(等)に更新します。毎日更新は絶対!
☆これは【後編】です!
【前編】がまだの方はこちらをどうぞ
『私の家政夫ナギサさん』第7話【後編】
◇ナギサさんの家
「助けたりはしません! 弱みを握るんです。私それまで居座りますんで」
「絶対帰らないんで」と強硬な態度を見せるメイ。
「メイさんには参りました。わかりましたお話しします」と過去を話し始めるナギサさん。
ナギサさんがMR(医薬情報担当者)になったのは、がんを患った母のために少しでも役立つ情報が得られないかという理由からだった。
ナギサさんが転職したソルマーレ製薬で、後に中途採用で入社した箸尾玲香(松本若菜)と出会った。箸尾は、転職してすぐに優秀な成績を収めたナギサさんを尊敬し憧れを抱いていた。また、相原メイに似た猪突猛進タイプの頑張り屋でもあった。
ナギサさんは頑張っている箸尾をいつも応援し助言したり、時に体調の心配をしたりしていた。
そんなナギサさん自身も母の死に目にも会えない程に仕事が忙しく、母を亡くしたショックも重なり心に余裕がなくなっていた。
一方、箸尾は仕事に忙殺され、次第に心を壊していく。
ある日、箸尾が社内で倒れ居合わせたナギサさんが介抱する。
箸尾「みんなが大変な時に、私だけ抜け出すわけにはいかないのに。なのに、終わらない今のことばかり考えていて、営業先でも泣いてしまわないように耐えるのが精一杯で…」
箸尾「ナギサさんはいつも私に大丈夫ですかって声をかけてくれましたよね? 私も大丈夫ですって答えてたけど、でもすいません」
箸尾「もう無理です。私、もう笑って答えられない」
☆回想シーン終わり
ナギサ「当時付き合っていた男性が、箸尾さんを病院に連れて行ったそうです。心療内科で診断書が出てからすぐ彼女は会社を辞めました」
メイ(心の声)「そっか。私の仕事が忙しくなってナギサさんが変になったのはそういうことだったのか」
メイ「この手帳は…」(メモ魔だった箸尾の手帳)
ナギサ「彼女が退職する時、会社に置き忘れていたもので、私の戒めです。母の容体が悪化していた事にも気づかず、箸尾さんの状態にも気づかず、何が〝人のために生きたい〟だと、これを見るたびに思い出します」
ナギサ「先日病院で彼女を見かけて、まだ通院していることを知り。やっぱり自分を許してはいけないんだと改めて思いました」
メイ(うん、と大きく頷いて)「よくわかりました。ご飯残さず食べてくださいね。ではまた後日」
「えっ?」と呆気にとられるナギサさん。
ナギサさんの母の死や同僚の女性が心の病いを患うという話を聞かされ、重苦しいムードになってるところを「よくわかりました」とビジネスライクな態度でバッサリ切り捨てて、本来のコメディーモードに切り替えるこの相原メイのキャラクター力がすごいよ。
感傷に浸っていたナギサさんを置いてけぼりにして、メイはさっさとナギサさんの家を後にする。
「状況は大体把握した。私にできることは…」
メイにとっては次。自分ができることを精一杯やるのみ。ここでもビジネスライクな姿勢を貫いてる。これがメイのやり方ってことでしょ? それはナギサさんを思ってのことだから。
◇アンタレス総合病院 医師らとの面談
先日の説明会で宿題とした医師の質問に解答するメイ。それに同行しているチームメンバーと本社の垣内。
メイが解答を終えると医師は、「なるほど、わかりました。説明会の時にパッと答えていただけるとよかったんですけどね」とチクリ。「じゃあ、ついでに聞きますが…」と、メイら天保山製薬を試すように専門的な質問をする。
さすがにそれは答えられないだろうと本社・垣内が謝罪しかけるが、そこは天馬あかりがしっかり準備してきてて、即座に返答する。
医師らとの面談が終わり、文句の付けようがなかったようで垣内は「お疲れさまでした」としか言わず去っていく。
メイ「天馬〜。助かったよ〜。チーム支えてくれてありがとう」
「私は当たり前のことをやっただけです」
爪跡をしっかり残した優秀社員賞を狙ってる天馬あかり。チーム力も上がっている証明だね、これ。
「次のアポがありますので、失礼します」とデキる女っぽく颯爽と去っていくあかり。
「では!」とあかりの後に続き去ろうとする遙人をメイが呼び止める。
メイ「あ、いや。ごめん。ごめんね、大丈夫」
でもやっぱり思いとどまるメイ。そんなメイを見かねて、
遙人「安心してください。瀬川、何でもやりますよ!」
仕事中のチーム力はもちろん、仕事外でもチームの絆は高まっているってことだよね。
そんな遙人に命ぜられたのはアンタレス総合病院内で箸尾という女性を探す事。メイと二人で手分けして捜索する。
しばらく捜索し合流する二人。
メイ「結構探したけどいないね」
遙人「ぼく、相原さんが描いたこの似顔絵じゃ、見逃してるかもしれないです」
これじゃあ、見つけようがない気がしないでもない。てか、見つかんないでしょ!
「ありがとう。今日はこれくらいにしようか」と遙人と別れ、アンタレス総合病院を出るメイに田所からゴルフ練習のお誘いメールが届く。
この展開、テンポの良さよ。畳みかけてくるよね〜。
◇どこかのゴルフ練習場
田所より先に練習場に来て、メイがさっそく練習を始めている。
「あ〜やっぱり、そう簡単には見つからないよね〜。瀬川付き合わせて」と振りかぶり、「ごめーーん!」とボールを打つと、これが見事に飛ぶ。
「ナイスショーット! ははっ、上手いですねえ」と田所が登場する。
メイ「いや、まぐれです。まぐれ」
田所「来てくれてうれしいです」
メイ「あ〜、ちょうど私も失敗できないゴルフコンペがあって」
田所「相原さん」
田所が、神妙な顔して何かを言おうとしてる。だけど、またどうせ肩すかしなこと言うんでしょって思ってたら、まさかのここで、
「俺 相原さんのことが好きです」
この、予想を裏切ってくる展開が絶妙! 前振りがきいてるってことだよね。つーか、まんまと騙されたってことか!
田所「こんなところで、こんなタイミングですいません。自分に自信がなくて返事が聞くのが怖いので、運命に委ねようと思います。俺があそこのグリーンにいっぱつで乗せられたら、その…俺と付き合ってください」
強引に押し切ってるけど、これってメイの気持ちは関係ナシ? それに田所さんのゴルフの腕前が不明だからフェアじゃない感じもする。でも田所さんの顔を見れば真剣勝負だってことはわかる。
メイ(心の声)「え? なに? グリーンに乗ったら付き合う? 私が、田所さんと?」
もう、どういう気持ちで見ていたらいいのかもわからないって感じのメイ。
田所の打ったボールは見事グリーンに飛ぶが、誰かのボールとぶつかるという奇跡が起きる。
ぶつかり合った二つのボールは、一方はグリーンに乗り、もう一方はグリーンの外へ。
もうさ、iPhone画面で観てるから、このゴルフボールがちっちゃくて。この奇跡のシーン、何度も確認したよ。これもまた田所さんの運命ってこと?
田所「乗った、か⁈ あ、乗りましたかね、あれ? 僕のボールどっちだ? ねえ、乗り…」
振り返るとメイは、その奇跡のシーンを見てもなくケータイで話している。
電話の相手は遙人で、アンタレス総合病院で箸尾さんと呼ばれてた女性を見つけたという報告だった。
メイ「っていうか、なんであんた土曜日なのに病院にいるの? ダメだよ」
遙人「なんか、諦められなくて。だって相原さんにとって、きっとすごく大事なことなんですよね」
メイ「ありがとう。すぐ行くから捕まえて」
田所に「ごめんなさい、失礼します」とだけ言ってメイはゴルフ練習場を後にする。
◇ナギサさんの家 夜
ナギサさんの家に箸尾さんを連れてきたメイ。
驚くナギサさんに、メイは小声で「私、仕事早いんで」と、あくまでもビジネスライクなテイを貫いてる。そして、ドヤ顔。
5年ぶりの再会にお互い緊張し、お見合いカップルのようになっている二人。
何もしゃべらない二人に、仲人役(テイ)のメイが「じゃあ、まずナギサさんからですかね」と場を仕切る。
自分が至らなかったせいで彼女を追い詰めてしまったと謝るナギサさん。
ナギサ「全て私の責任です。謝って許されることではありませんし、何の罪滅ぼしにもなりませんが。本当に申し訳ありませんでした。今からでも何か私に償えることがあれば…」
箸尾「待ってください、ナギサさん。謝るのは私の方なんです。現に今も私のせいでものすごく追い詰めてますよね?」
ナギサ「いや、そう思わせてしまったのならなおさら気を使わせてしまい…」
箸尾「ナギサさんは何も悪くないんです。私が勝手にナギサさんによっかかって自滅したんです」
ナギサ「いや、私が気づいてさえいればそれは未然に防げました」
ヒートアップする両者。そこへ「はいっ、ストップ!」とレフェリーのように割って入って「お互い堂々巡りなんで、次は箸尾さんからどうぞ」と話の展開を促し、今日箸尾さんがなぜここに来たのかをナギサさんに伝える名司会者ぶりを見せる。
箸尾「私はいま、すごく幸せです」
ナギサ「え、それは本当ですか?」
箸尾「今度こそ私、本当に大丈夫です。幸せです」
メイ「箸尾さんは今日、これをナギサさんに伝えに来てくれたんです」
メイ「じゃあ〜、これはもうお返ししますね」
2015年の手帳を箸尾に返す。
箸尾さんは懐かしそうに手帳のページをめくり、「これ見てください」と開いたページをナギサさんに見せる。
“ 9月9日水曜日
今日で会社を辞めます。
苦しいこともたくさんあったけど、ナギサさんに出会えたことが何よりも幸せでした。
心から感謝を。
ありがとナギサさん。”
交わす言葉。相手を思うあまりに伝わりそうで伝わらない感情。
不思議と文字だと伝わるときがある。
今の彼女の言葉も、あの頃の彼女の言葉も何も変わりはないんだ。
この一文でナギサさんは報われるよね。
戒めとしていた手帳。そのせいで行き詰っていたナギサさん。
その戒めの手帳を開いたら、そこにはナギサさんが予想もしてなかった希望があった。
こんな簡単で単純なことなんだけど。
自分では気づけないバカなところあるよね。男って。
それを教えてくれたのはメイ。
仕事が早いメイ。
会社を辞めてすぐに結婚した箸尾さんは、今では子供がいてお母さんになってる。
かつて、ナギサさんのことをお母さんみたいだと言ってた箸尾さんが、お母さんになってるということが感慨深い。ナギサさんもそう感じてるはずだよね。
アンタレス総合病院に居たのは、医療事務の仕事につくために雇用契約の書類を取りに行っていたのだ。病気のこともナギサさんの思い過ごしだったんだよ。
箸尾「夫と子育てをしながら、こうして働けるようになって幸せです」
今度こそ伝わる「幸せです」という言葉。
箸尾「ずっとナギサさんにお礼を言いたいと思ってたので、会えてよかった」
「本当によかったです。箸尾さん。本当によかった」と涙を流すナギサさん。
メイも箸尾さんももらい泣き。
ナギサさんが泣きながら湯呑みに触れると、「あつっ!」っとなって、三人一緒に泣き笑いっていう感動のシーン。最高だよ。
あれだけ会話した後でも熱いお茶。相原家のお茶の熱さもかなりなもんだなと思いながら。
メイのマンションが見える橋の上までメイを送ってくれたナギサさん。
ナギサ「メイさん。ありがとうございます。あなたに出会えてよかったです」
メイ「こちらこそです」
分かり合える相手だからこそ伝わる言葉がある。
メイは思わずナギサさんに抱きつく。
このシーンがまた、感動的。
メイがナギサさんに抱きついた瞬間を別角度から撮影した5カットが、あいみょんの『裸の心』の歌詞「少しだけ 少しだけ ♬」に合わせてリフレインする。
かつてジャッキー・チェンが映画で、メインとなるアクションシーンを別角度から複数のカメラで撮影し、その幾つものカットを一つシーンに編集し、迫力あるシーンを作りあげた。現在ではそれはスタンダードになっている。
これはのちにハリウッドも真似するようになったと、ジャッキー自身が語っていたのを記憶してる。
アクションシーンとはまた違うけど、その撮影方法により感動が増幅されてるよね。
さらに、そんな二人を田所さんが見ていて、ナギサさんを呼び止め「あなた誰ですか?」
最後には、メイの「あれ? なんで今私、ハグしたんだろう?」
自覚がない方がヤバいってなラスト。
面白いドラマはきちんと次回につなぐね。ほんと。
第8話が楽しみだね!
〈おしまい〉
【番組後記】
そもそも、およそ5,000文字を超えるとはてなブログの下書きプレビューという機能が使えなくなって、公開した時の画面が確認できなくなるという理由から前後編に分けてるのに、後編だけで5,000文字超えてたら意味ないね。
でも、それくらい書かずにはいられないドラマってことで、今回は第8話が放送される本日8月25日(火) 22:00 を意識して、20:30に本日二回目となる更新を実施します。
こんな長文、誰が読むんだろうね? なんて言いながら。もうすでに下書きプレビューでは確認できないのでこれぐらいにしよう。
〈次回お楽しみに〉