カステラ書房の毎日

〝令和きってのドラマウォッチャー〟阿倍カステラが所属する『カステラ書房』

読むドラマ □『荒ぶる季節の乙女どもよ。』第1話 今秋 おすすめの新ドラマ!case79

f:id:gklucky:20200910220523p:plain

MBSテレビ『荒ぶる季節の乙女どもよ。』

MBS  2020年9月8日 スタート!

毎週火曜深夜 【MBS】0:59〜 【TBS】1:28〜 その他、放送局によりバラつきアリ

記事は9月8日(火) の第1話より


 

 

【基本的に全編ネタバレ】

 

 

2020年9月より更新時間変更!

『カステラ書房の毎日』

毎日 カステラタイム / 午後3時更新!

 その日の状況により多少変更になる場合もありますが、これまで通り毎日更新は継続します!

 

 

 

 

☆読むドラマとは?

やいのやいの言いながらドラマを見る感覚で、このドラマの面白さを一緒に語り合ってるように読んで楽しめるものである。

また、トークバラエティー番組っぽくやってるつもり(探り探り)でもある。

 

基本的にはドラマを先に観てください。

それと、ドラマを観るつもりもなかった方が、これを読むことによって「観てみよっかな」ってなってくれたら最高! なので、地味にそこも目指してる。

 

 

 




『荒ぶる季節の乙女どもよ。』第1話


初の秋ドラマかな。

初めてにしてものすごいドラマに当たった。


もうそれはオープニングシーンからぞくぞくと感じられ、その期待は裏切られはしなかった。

いやむしろ期待以上のものだったから、ある意味では裏切られたと言えるかも。


そういう話をするときってわくわくするんで。

このわくわくをみなさんとも共有していきたい。

さて、いっちょ行きますか。




海岸で遊ぶ女子高生たち。

それを見るともなく眺めてる男性。

一つ一つのカットが美しく、その映像に重ねられてるセリフにそそられる。


少女「彼女がひた隠しにしている真実の声を、私は聞きたいと願った」



f:id:gklucky:20200911101250p:plain

「女子高生の声は 癇に障る」


高台で煙草をふかしながら波打ち際ではしゃぐ女子高生を眺めてる男性の第一声に、小説の書き出しのようなインパクトがある。



少女「青い果実のへその部分を舌でなぞり行きつ戻りつし」


男性「青い果実と言えば聞こえは良いが肉質は硬そうで」


男性は学校の校舎へ入って行く。その学校の教師のようだ。



少女「やがてたどりつく快感」


少女はその学校の生徒で、文芸部の部員らに囲まれ一人、小説を音読してる。部員らが一斉に少女が音読している小説のページをめくる。



男性「そのあけすけさは、単純に不快だ」


男性は文芸部の部室の前で足を止め、窓の隙間から部員たちの朗読会を覗き見てため息を零す。ここで男性と少女がリンクした。



小説を音読していたのが菅原新菜(玉城ティナ)。

関西テレビ『そして、ユリコは一人になった』(2020年3月-4月)での主演が記憶に新しい、独特の存在感を放つ若手女優だ。金髪ショートカットも似合ってるね。




文芸部の部員は彼女を含め五人。それぞれに個性がありキャラの立った女子高生だ。


女性に大人気の作家の新作について盛り上がる部員たち。その新作の題材は、死を間際にした主人公がバケットリストを付けるというもの。

部員らは死ぬまでにしたいことについて考える。


「死ぬまでにか。私だったら何がしたいかな?」と考える小野寺和紗(山田杏奈)。

そこで、「セックス」とつぶやく菅原新菜。


「あ〜、セックス!」と、条件反射的にあっけらかんと繰り返す須藤百々子(畑芽育)。口にした後で「えっ⁈」とビックリ! 部員ら全員で菅原新菜に注目する。



f:id:gklucky:20200911111332p:plain

「セックスです」


あらためてもう一度言う菅原新菜。


これってアレかな? 女子高生の性についてリアルに描かれるドラマABEMA TV『17.3 about a sex』(主演・永瀬莉子)が9月17日からスタートするけど、このドラマもそんな感じかな。


ここでオープニング曲が流れる。やけに陽気な振り付けで踊る小野寺和紗がかわいい(冒頭の画像)。

何やら毎回、踊るキャストが変わるらしい。巻末にそのツイートを埋め込んどきます。






◇職員室


教員らが予算の都合上、顧問の決まらない文芸部を存続させるわけにはいかないと話し合っている。


ここらへんは記憶に新しいところで、MBSテレビ『映像研には手を出すな!』(主演・齋藤飛鳥 2020年4月-5月)っぽくもある。

この後、須藤百々子と小野寺和紗が同じく一年生部員の菅原新菜を呼び止める際に「菅原氏」と呼ぶところなんかも似てる。

別に真似てるって話じゃなくてね。近年の女子高が舞台のドラマってこういう傾向があるよねって話。





部室では曾根崎り香(横田真悠)が「新菜の問題発言で部室が汚染される」と、除菌スプレーかなにかを吹きまくってる。


部室を飛び出して「菅原氏!」と新菜を呼び止める和紗と百々子。



新菜「タイムリーな話題だったの。実際私、もうすぐ死ぬから」


f:id:gklucky:20200911115322p:plain

「えっ?」「えっ?」


新菜「少女の私はもうすぐ」



百々子「あー歳をとるってことか。もう、びっくりさせないでよ。ねえ」(和紗に同意を求める)



その発言、その声がテレビ朝日『女子高生の無駄づかい』(主演・岡田結実 2020年1月-3月)のロリ(百井咲久)っぽい。ごめんね、畑芽育さん。前作の話しちゃって。声は仕方ないよね、ご本人の声なんだから。それほど記憶に残る素敵な声だと言うこと。



新菜「でもそれって悔しいじゃない」

和紗「悔しい?」


新菜「頼んでもないのに周囲に過剰にちやほやされて、もてはやされる少女の季節。こちらを振り回すだけ振り回しておいて勝手に終わってしまう」



f:id:gklucky:20200911122211p:plain

「だったら自分で、少女の自分に止めを刺すのがセックスなのかなって」






和紗の部屋


和紗(心の声)「文芸部は居心地が良くて楽しい。だけど文芸部のみんなが読む本は、今まで読んでいた本とは違って一気に大人の世界。一気に性の香り」



和紗が手にした小説の本。開いたページですぐに目に飛び込んでくる「破瓜」という文字。

すぐに辞書で調べる。



f:id:gklucky:20200911124210p:plain

【破瓜】小説の中くらいでしか見ることのない、あんまり耳にすることはない言葉だよね。



そうそう。たしか、アニメ『虚構推理』(作・城平京 2020年1月-3月)で岩永琴子が言ってたのを耳にしたくらいだよ。




このあと和紗は、キッチンで夕食の準備をしているお母さんからたたききゅうりを見せられて、「破れた瓜?」と過剰に反応する。


和紗「お母さん、そういう性的なものを作らないで」


言われたお母さんも和紗の「破れた瓜?」を口にしてたけど。気づくかなあ? 天然で子どもっぽいお母さんらしいんで無理かも。


で、その夕食を和紗がとなりの家の幼なじみに届けるという、あだち充作品的流れになる。これについては劇中で「マンガみたい」と百々子も言ってた。その〝マンガみたい〟というのはあだち充先生の作品が影響してると思われる。



でもあだち充先生の作品と違うのは、幼なじみの部屋のドアをヒロイン・和紗が開けると、その幼なじみ・典元泉(井上瑞稀)が、エロ動画を観ながらズボンを下げているというね。まあ、その。ナニかしてたっていう展開。



お互いに驚きまずは声も出ない状態から、泉がゆっくりとズボンを上げて立ち上がり「よっ、暑いな。今日も」と、エロ動画が流れているノートパソコンを閉じる。


「あのさあ。内緒にしてくれるかな?」



これまでのよくあるちょっとエッチなドラマだったら、男は大慌てでごまかそうとしたりするもんだけど。イマドキ令和男子は違うね。至って冷静。


だけど見てしまった方は冷静ではいられないわけで。



f:id:gklucky:20200911134551p:plain

一瞬風が吹き和紗の髪が広がる。

このあと「うわぁーーっ‼︎‼︎」と叫んで走って逃げるというホラー映画みたいな驚き方を見せる。


泉の家から出て走ってるその姿がすごいの。走り方に和紗の慌てっぷりが表現されてておかしい。

家はとなり。すぐに玄関に着いて和紗が鍵を挿そうとするが、その鍵と鍵穴にアレとアレを連想してしまう。


和紗(心の声)「(心の声)セックスというのはアレにアレをアレして」


鍵穴に鍵を鍵を挿すことでセックスを連想する和紗



和紗(心の声)「泉は、あんなことしたいの?」







和紗らの通う高校


部活終わりに泉が女子に告白されてるところを目撃した和紗、百々子、新菜の三人。新菜がその様子をスマホで盗撮し、ビデオ通話(かな?)でそれを別の場所で見る和紗と百々子。


女子の告白に泉ははっきりと断るが、その女子の「じゃあ誰か好きな子いるの?」という質問には「それはいないけど」と答える泉。だけどその女子に、すぐにじゃなくていい、ずっと待つからとお願いされると「わかった」と曖昧な返答をする。


一連の泉の動向にもやもやする和紗



その女子が去った後も盗撮を続けていた新菜。泉が気づく。



f:id:gklucky:20200911145913p:plain

「菅原さん。何してるの?」

新菜「あっ、逃げるの忘れてた。つい、カメラマン魂に火がついて」


至って冷静にそれを言う新菜の笑わせようとしてやってないかんじが逆に面白い。






さてさて。

ここらへんでリミットが近づいてきた。


新ドラマということもあり一旦ここまでにしよう。

とにかくこれは観て欲しいドラマだ。


令和きってのドラマウォッチャーがそう言ってるんだからさ。(何様? そして、どんな締めくくり!)


まあ、確かに。

語りたいことは山ほどあるんで、また近いうちに。





♫ 最後に、荒乙ダンス情報 ♬





〈おしまい〉



【番組後記】


諸事情あり、ここはカット!




〈次回お楽しみに〉