カステラ書房の毎日

webで小説やエッセイを書く〝阿倍カステラ〟の勤務先。それが『カステラ書房』。今日もひっそりとオープン‼︎

空腹感と付き合う方法とそんな必要ないってこと

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◇◇◇ Abema TV『Abemaプライム』4月28日放送 より ◇◇◇






思えば一日中ずっと空腹だった。


出来るだけ考えないようにしてやり過ごした。映画を観てた。映画を観ることに集中して空腹を忘れ去ろうとしてた。でも映画の中で食事シーンなどがあると、一時停止して別の映画に替えたりした。


何か食べればいいことだけど家にはもう食べるものはない。お好み焼き粉がほんの少し残ってたから、究極に我慢できなくなったらそれを水で溶いて薄く焼いてポン酢でもつけて食べようと思ってた。


食べるものがあれば我慢することなく食べるし、お好み焼き粉を水で溶いて薄く焼いたものなんか食べようとは思わないけど、今はそれすらごちそうとまでは言わないまでも貴重なものに思える。


生きていくという目標がなけりゃ、こんなにも食べることを蔑ろにできるんだ。


死んでしまうことと現実とが乖離してるから、こんなにも食べることを疎かにできるんだ。



コロナ関連のニュースでネットカフェ難民の中年男性が配給された弁当を手にインタビューに答えてた。三日ぶりの食事らしい。ネットカフェが営業を自粛しているため泊まるところがなく、公園や駅などで寝ているので体が痛いと言ってた。「生活保護の申請はしないのか? 」の問いには、別れた妻や子供に知られたくないので申請はできない、と答えていた。


三日も何も食べないなんて大変だけど、やれないことじゃない。フルマラソンを走るよりはキツくはないと思う。

三日ぶりに食べる弁当はさぞかし美味しいだろうと思う。



何も食べなければいつか死ぬ。いつか死ねる。どんなに苦しいことだろうと想像してみる。まったく考えたこともなかった苦しみじゃなく、頭の中でシミュレーションして実際にどんなものかを少しずつ体感しながら、より現実的に想像してみる。



僕の家にはテレビやパソコン、冷蔵庫や洗濯機などはない。今日は部屋と台所の掃除をしたのだけど、掃除機もないから100均で買ったパン屑を掃除するようなホウキとチリトリのセットで床を掃いて雑巾掛けをした。テレビ、パソコン、冷蔵庫、洗濯機、掃除機。あれば便利だろうけど、当たり前にあると思ってないし、無いものだとあきらめてるから別に不便だと思わない。相変わらず布団さえ無いんだから。


それでも家にもともとネット回線が繋がっていたことには感謝してる。こんなどうしようもない生活をしている僕が、なんとかここで踏みとどまっていられてるのはiPhoneがあってインターネットが使えてるおかげだと思う。


コロナとか関係なく、そんなものより随分前から人と会うこともなく一切誰とも連絡取ることもなく、連絡を取りようもない生活を続けてる現在、こんな〝どうしようもない〟ことを語りながらも、何かをつかもうとしてる。


それが何だかわからなくて。

これまで手にしようとしてきたものとは違うものだから見当がつかなくて。

ずっとうだうだと毎日を過ごしてる。

ちょっとね、そんなことを書き記してみた4月28日の火曜日だった。


奇しくもこれを書いた後にAbema TV『Abemaプライム』で、コロナ問題の影響で自殺者が14〜25万人に増えるという話題をやっていた。あえて言うと僕は自殺はしないだろうと思ってる。ただ生きることをあきらめないように何かをつかもうとしてるのだ。


現在は精神的にあまり良い状態ではないけれど、こうして語ったり書き記したりすることは自分を救済するためのささやかなる作業の一つだと考えてる。


いつか、目の前に広がる景色がちゃんと見えたときにゼロからではなく微々たる積み重ねが役に立つのだろうと期待感を持ってる。