カステラ書房の毎日

〝令和きってのドラマウォッチャー〟阿倍カステラが所属する『カステラ書房』

読むドラマ □ case55『ふろがーる!』第5話「夏の風呂は天国か地獄?」

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オープニング サヨコ

無言

おばあちゃんからの暑中見舞いの葉書を見てビビりまくる早夜子


 

テレビ東京『ふろがーる!』

2020年7月15日(水) より放送スタート! 

毎週水曜 深夜 0:58〜  

記事は8月12日(水) 放送の第5話 より

 

【基本的に全編ネタバレ】

 

 


『カステラ書房の毎日』

「読むドラマ」50回達成‼︎ 

ぱんぱかぱーん! パチパチパチ⁉︎

おかげさまで、読むドラマシリーズが記念すべき50回を達成することができました!

皆さま、本当にありがとうございます。

 

今後はまずは100回を目指して頑張っていきます! 応援よろしく。


これからも変わらず毎日深夜1時更新!

 たま〜に。ごくたまに、深夜1時に更新できなかった時は、その日のカステラタイム / 午後3時等に更新します。毎日更新は絶対!

 

 

 

今回の振り返り度 ★★★

星3つ。流れは振り返ってるけど、実際に観るのとはまた違う。そういうタイプのドラマ。でももちろん先にドラマを視聴した方が良いことは言うまでもない。

 

まだ観たことない人には、これを読んで「なんだか面白そう」と、ドラマを観てもらえたなら、やってる甲斐があるってもんだ。そこも目指したい!

 

 そうそう、 読むドラマとは

一緒にやいのやいの言いながらドラマを見る感覚で読んで楽しめる、ダイヤ乱れまくりの脱線トークバラエティーである





『ふろがーる!』第5話


暑さにうなだれながら帰宅する生実野早夜子(桜井日奈子)。


早夜子「こんな時こそ風呂だな」


そうつぶやきながら何気に郵便物の確認をしてると。いくつかの郵便物の中から一枚の葉書に目が止まる。


それはおばあちゃんからの暑中見舞い。その文面を見てギョッとする早夜子。


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たしかにおどろおどろしい暑中見舞い


もうすぐ地獄がどうとか…。映像でも見切れていて全文はわからないので、流れでまた紹介したい。

それにしてもおどろおどろしい文字。早夜子も相当に怖かっていた。その理由が気になったオープニングシーン。


第5話

夏の風呂は天国か地獄?



風呂の湯張りを始めてから部屋のテーブルでまったりしてると、電話が鳴る。相手はもちろんあの子。

で、二人はいつもビデオ通話。コロナ禍の影響もあるのかなって思うけど、ドラマにおけるこういったシーンって急激に増えてる印象がある。



「先輩。ちょっと聞いてくださいよ」

檜山愛乃(小西桜子)の第一声はいつもこれ。でも今回はその決まり文句のあとに、「今日の最高気温、38度です」と続く。


愛乃「もう暑すぎません? もう私全然寝不足で、もう全然食欲もないしメイクものらなくて。もう冷蔵庫の中に入ったら熟睡できるんですかね〜」


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冷蔵庫の中に上半身突っ込んで見せた後の愛乃

なにやってる? 食品がいたむよ、は余計なお世話



早夜子はうなだれながら、まったりと猛暑と向き合っているけど、この愛乃って子はこんな時も、とにかく文句が多くて行動もにぎやかだ。



早夜子「冷蔵庫にではなく風呂に入れ」

愛乃「またお風呂ですか? 私もお風呂の良さ少しはわかってきましたけど、さすがにこうも暑いと無理」

早夜子「暑いからこそ入るのだ」


暑い時にこそ風呂に入るのが良いという理由や、愛乃から質問された夏におすすめの風呂について気持ちよく語っていた早夜子が隣の部屋の騒音にイラッとする。子どもが騒ぎ走り回ってる音が、早夜子の部屋まで聞こえてきてる。


そこから愛乃が話題を変える。勤務先で課長の悪口言ってたら(めちゃめちゃ言いそう)、それを本人に聞かれてたみたいで「ちょー地獄耳なんですよ」と愛乃が話してると、その〝地獄〟という言葉にビクっとする早夜子。


その後もわざとじゃないか? ってくらい愛乃の話に登場する〝地獄〟という言葉にいちいちビックリする早夜子。


湯張り完了を知らせるメロディーが鳴ったので「ちょっと風呂を見てくる」と早夜子はその場を離れ浴室に向かう。


浴室のドアを開けると浴室内は湯気で充満していて、ものすごい暑さ。

早夜子は「じ・ご・く」とつぶやき早々に浴室から出て行った。



戻ってきた早夜子の浮かない顔を見て、


愛乃「あれ? あれあれあれあれ? もしかして今。お風呂、今日は暑くて嫌だなって思ったんじゃないですか?」


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ギクっとする早夜子 図星?


早夜子が「まさか」と本心を偽ろうとするも愛乃は逃がさない。


愛乃「いや。絶対今、さすがに無理って思いましたよね」


もう、この言い方がおかしくて笑っちゃったよ。なんでそこまで追及しなきゃなんないのって。愛乃の表情が真剣なんで、なおさら笑えた。



早夜子は「そんなことは…」と口にしながらも内心、「私としたことが…。確かにさっき、一瞬風呂に負の感情を抱いてしまった」と振り返る。



愛乃「まあ、先輩も普通の人間ってことですよ」


早夜子(心の声)「だがそれは、私の未熟さ故のこと。瑣末なことに心が乱れ、風呂が悪いわけではない」



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「無理しないで、今日はシャワーでいいんじゃないですか?」

このドラマにおいて、生実野早夜子はかなり変人だけど、この檜山愛乃って子もかなり変わってておもしろい。なんでそんなに早夜子を風呂に入らせないようなこと言うわけ。入らせてあげてよ。



早夜子(心の声)「ここで自分に負けることは、今まで私を癒してくれた風呂への冒涜。今この壁を乗り越えなければ、ここから先風呂の道を歩む資格はない」


早夜子「お主。さっき夏でも涼しく入れる風呂は無いかと言ったな?」


愛乃「言いましたっけ?」

自分の言ったことをもう忘れている。愛乃はそういう女の子。


早夜子「その課題いただこう。今宵私はどんなとんでもない暑さをしのぐ究極の夏風呂を作ってみせる。それにより私はこの壁を突破するのだ」

立ち上がり握りこぶしを高く突き上げる早夜子。


愛乃「壁? よくわかんないんですけど、がんばってくださーい」


早夜子は愛乃とのビデオ通話を終えて、早速究極の夏風呂の準備に取り掛かる。



湯船にペパーミントの葉を浮かべること。青色の入浴剤を入れること。早夜子はスケッチブックに筆ペンで文字を書き込みながらプランを練る。あともう一歩のところ。何かプラスしたいと考えていると、ふと風にそよぐ風鈴の音に閃く。


スケッチブックに書き記したのは〝五感で涼しさを感じる究極の夏風呂〟

イメージは完成したようだ。



早夜子(心の声)「これだ! 触覚・視覚・聴覚・嗅覚・味覚、五感で全てで涼しさを感じる夏風呂。これならどんな暑さをも、全方面SATに包囲された凶悪犯の如く封じ込める。暑さよ覚悟しろ!」



前話(第4話)では風呂の汚れに対して「汚れ共、覚悟」と言ってたけど、早夜子はなんに対しても宣戦布告するタイプの女子。




再び、愛乃から電話がかかる。


愛乃「先輩どうですか。究極の夏風呂できました?」

早夜子「ああ、あと少しだ」

愛乃「実は私最高に良い方法思いついたんです」

早夜子「なんだ?」


興味津々に愛乃の話に食いつく早夜子。こう見えて愛乃は過去にも何度か良いアイデアを早夜子に提供している。

その愛乃が思いついた最高の良い方法とは、早夜子が最も嫌う〝怪談話〟を入浴中に聞くというものだった。愛乃はその怪談話の音声を早夜子に聞かせる。



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「止めてくれ⁉︎」


愛乃「え、もしかして怖いんですか?」

早夜子「そんなことはない」


最初はつよがっていた早夜子だけど、愛乃の容赦ない追及により「苦手なのだ」と白状する。

愛乃はさらに「そんな根性なしでいいんですか?」と追及の手を緩めない。


子どもの頃、怪談話をばあちゃんから散々聞かされたのが早夜子が怖がりになった理由みたい。


早夜子「実家のすぐそばに住む祖母だ。生実野とよこ75歳。声も体も大きくて近所では恐怖のとよ婆と呼ばれている」



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思い出して寒気がしてきたのか、その暑さの中でタオルケットに包まりながら語る早夜子。


愛乃「え〜おもしろそう」

早夜子「私は大の苦手だ! 毎回身振り手振りで、全力で怪談話をしてくる。今日そのばあちゃんから恐ろしい暑中見舞いが届いて、あの恐怖がよみがえった」

愛乃「えーどんな暑中見舞いなんですか?」


恐る恐るゴミ箱の下に隠したばあちゃんからの暑中見舞いを手にして、ビデオ通話をしているスマホ画面にかざし愛乃に見せる。


愛乃「もうすぐお盆地獄の釜の蓋も開く? どういう意味?」

早夜子「おそらく先祖の墓参りに来ない私に、地獄の釜の蓋が開いてゾンビがやってくると脅している」

早夜子「ゾンビ?」


早夜子は昔、ばあちゃんから聞いた怪談話を説明し、それでトラウマになったのだという。


愛乃「先輩。そんなんじゃ、夏の楽しさの半分も味わえてないと思いますけど」

早夜子「夏の楽しさ?」

愛乃「怪談話は夏の醍醐味ですよ。ワーっとかキャーっとか言うのが楽しいんじゃないですか。究極の夏風呂作るって言っといて、苦手だから嫌だとかそんな中途半端なことでいいんですか。ちゃんと聞いてみてくださいね、怪談話」


そう言ってビデオ通話を切る愛乃。何故だかヤケに怪談話を売り込んでくる不思議な子。



早夜子「夏の醍醐味?」


早夜子(心の声)「大丈夫。そんなものの力を借りずとも最高の夏風呂完成させて見せる」


気合いを入れ直す早夜子。



「時は満ちた!」



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「いざ 入湯 ⁉︎」


毎回何かしらの小道具を持って浴室に入る早夜子だけど、今回はスマホを片手に持ってるだけ。


湯船は入浴剤により「まるで熱帯魚が戯れるモルディブの海」となり、浮かべたペパーミントの爽やかな清涼感は「昼間のベタベタとした嫌な記憶が、きれいさっぱり洗い流されてゆくようだ」


早夜子にはもう湯船は完全に海と化している。浴室に持ち込んだスマホから波の音を再生する。

「耳からは心地の良い波の音。大自然のリズムがくたびれた頭の奥を優しくほぐしてくれているようだ」


さらには天然素材のアロマキャンドルからはユーカリの香りが漂う。


「そしてここで、五感の最後。真打ち登場だ」

はちみつレモンかき氷を食べ始める。



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「とろりとした蜂蜜が氷とレモンを抱きかかえ、口の中で優しく広がる。作り方は番組公式SNSを確認、するほどでもないくらい簡単だ」



これで五感すべてコンプリート! と満足していた早夜子だが、愛乃の「先輩。そんなんじゃ、夏の楽しさの半分も味わえてないと思いますけど」という言葉がリフレインする。


早夜子(心の声)「確かに。この夏風呂は素晴らしいと自負している。しかしさらに良くなる可能性を知りながら、それに背を向ける行為は、真の風呂好きと言えるだろうか」



「これは私が乗り越えなければならない試練なのか」とスマホを手にし、愛乃から教えてもらった怪談話を「むむむーっ。えいっ、かかってこい」と再生する。あまりの怖さに一度は再生を止めてしまうが、気合を入れ直して再度怪談話に挑む。


その怪談話のクライマックスあたりで突如「キャーー」という叫び声がして、早夜子は驚き湯船に沈む。


「はぁ〜っ! ビックリしたビックリした! 油断した! 急にワーっとくるからワーっとなったではないか」



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「あれ? ちょっと楽しい」


「あーなるほど。暑さが吹き飛ぶというのはもっともだ。しゃっくりも出てこない。そうか怪談とはこうやって暑さを忘れ、楽しむためにあるのか。私はただ怖い怖いと逃げ回り、本当の目的がまるでわかっていなかった。聞いてみるものだな」


「だとするとばあちゃんの怪談話も私を楽しませようとしてくれていたのか。なのに私は勝手に嫌がり、おばあちゃんを拒絶し本当の気持ちを分かろうともしなかった。思えばゾンビと迎え火の話にしてもお盆の大切さを教えるものだ。実際にあの話は何年たっても全部覚えている。ご先祖様を思い出し感謝する心。今やっとばあちゃんが伝えたかったことがわかった気がする。今頃になってやっとだ」



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「なんだか不思議だ。究極に涼しいお風呂のはずなのに、ここだけはいつもより温かい」





入浴後夕涼みをする早夜子。

辞書で、ばあちゃんからもらった暑中見舞いに書かれていた言葉を調べる。


「この日ばかりは地獄の鬼も仕事を休むので、お盆ぐらいは仕事を休もうという事。えっ? お盆だからゆっくり休みなさいよってこと?」


早夜子「なあんだ。そういう意味なのか」




暑中見舞いの返事をしたためる早夜子。


「ばあちゃん元気ですか。お盆に帰れなくてごめんね。今日ばあちゃんのことをたくさん思い出しました。会いたくなりました。次の休みには帰ります。いつまでも体に気をつけて元気でいてね。早夜子」


特別に洒落たことも言ってなくて、ごく平凡な内容なんだけど、これが染みるんだよね。


後半はなんだか、早夜子の心の声の再現ばかりになってしまったけど。それくらい全部書き留めておきたくなるような、心温まる内容だったから。


今話は特にほっこりと心が温かくなるストーリーだった。

もう次は最終話か。


もう、すぐ放送だな。

このまま公開するか!

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