オープニング 山田ブン
「は、はい」
授業中に寝てたブン。その罰で課題を言いつけられる。もう、力なく返事をするしかなかった。「お腹が空いているならこれを食べなさい」って言われたわけではない。
(2017年1月-3月放送 主演 上白石萌音)
MBS 2020年7月23日 再放送スタート
毎週木曜深夜0:59〜
記事は8月13日(木) の第4話より
〈注〉再放送の日時は地域によってばらつきアリ
【基本的に全編ネタバレ】
『カステラ書房の毎日』
「読むドラマ」50回達成‼︎
ぱんぱかぱーん! パチパチパチ⁉︎
おかげさまで、読むドラマシリーズが記念すべき50回を達成することができました!
皆さま、本当にありがとうございます。
今後はまずは100回を目指して頑張っていきます! 応援よろしく。
これからも変わらず毎日深夜1時更新!
たま〜に。ごくたまに、深夜1時に更新できなかった時は、その日のカステラタイム / 午後3時等に更新します。毎日更新は絶対!
今回の振り返り度 ★★
星2つ。振り返りは中くらい。何をもって中かは曖昧なまま。でももちろん先にドラマを視聴した方が良いことは言うまでもない。
まだ観たことない人には、これを読んで「なんだか面白そう」と、ドラマを観てもらえたなら、やってる甲斐があるってもんだ。そこも目指したい!
☆ そうそう、 読むドラマとは
一緒にやいのやいの言いながらドラマを見る感覚で読んで楽しめる、ダイヤ乱れまくりの脱線トークバラエティーである
☆ 読むドラマのニ食目と三食目はこちら
『ホクサイと飯さえあれば』四食目
今話もオープニングはホクサイの語りで始まる。
「人見知りで話しベタ。不器用でおっちょこちょい、なのに料理にはやたらこだわる女子大生・山田ブン。上京して半年以上が過ぎた頃、そんなブンにも友達が。さらには偶然出会った高校教師・柑田川に一目惚れされブンの日常はにわかに色づき始める。彼女が人と出会う時、そこには必ず拙者・ホクサイと飯があるのでござる」
前話から始まった、この〝オープニングの語り〟
語りが講談師みたくテンポよくて、それに合わせて映像も流れて、とても見やすくてわかりやすい。
その文言は前話のやつと比べると始まりと終わりはだいたい一緒で、中盤あたりは前話での出来事のおさらい的に変更されてるみたい。
◇千住大学
デッサンの授業中に寝ている、〝ブン〟こと山田文子(上白石萌音)。
ホクサイ「ブン、ブン! 起きるでござる。ブン!」
「めっちゃ見てる。めっちゃ見てるでごさるよ」
デッサンの授業終了してから目覚めるブン。教授からは「おはよう」と嫌みを言われ、「よく眠れましたか? 明日までに仕上げてきてください」と、かぼちゃを渡され課題を出されてしまう(オープニングの画像)。そりゃそうだよね。授業中に寝てたんだから仕方ないか。
◇千住大学 カフェ
「あっ、ブンちゃ〜ん」と駆け寄ってくる〝ジュン〟有川絢子(池田エライザ)。
ブン「あ、ジュンちゃん」
ジュン「今からお昼?」
ブン「うん、ジュンちゃんは?」
ジュン「私のランチはもう終了」
割と大きめなビニール袋にたくさん入った殻付きの落花生を見せる。
ホクサイ「落花生?」
ジュン「節分の日にね。課外授業で小学校訪問したんだけど、豆まきに使ったのがたくさん余ったから、ふふっもらって来ちゃった」
ブン「もしかして、それがジュンちゃんの,」
ジュン「ランチだよ」
ホクサイ「いい! そのほがらかさ、いい!」
「ブンちゃんにも、はいおすそ分け」とジュンは一握りの落花生をブンにあげる。
ブン「あ〜落花生かあ。なんだかハニーローストピーナッツが食べたくなっちゃうな〜」
ジュン「ハニーローストピーナッツ?」
しょっぱなからいきなり開演⁉︎
ブンの〝エア クッキング劇場〟
ブン「そう。皮をむいた落花生をバターで熱々に炒めて、そこにハチミツをとろ〜り絡ませるの」
「クツクツ炒めて、きつね色になったらグラニュー糖をたっぷり混ぜて」
その手にはフライパンが見える。大学のカフェでの〝エアクッキング劇場〟は観衆も多め。
「カリッ」
ブン「口いっぱいに広がるハチミツと砂糖の甘み、ピーナツの香ばしさ。あっ。あ、ポリッ(もう一粒食べた)、甘さと香ばしさのあとにバターとハチミツの香り」
「カリッ、ポリッ。カリカリッポリポリッ」
上記台詞途中の「あっ、あ、ポリッ」からの、「カリッ、ポリッ。カリカリッポリポリッ」がめっちゃリズミカルで。それはもう歌ってるみたいに聞こえてくる。
とにかくブンが食べている(エアで)ハニーローストピーナッツはとても美味しそうで、ジュンも周りの観衆も魅了されてる。
ブン「あ〜甘くて香ばしくて、も〜たまんないんだよ」
ジュンが「あっ」とヨダレに気づく。この子はブンのエアクッキングを見たあとは決まってヨダレを垂らしてる。
「ブンちゃん、お願いっ!」とジュンはビニール袋に入った落花生をブンに差し出す。
ジュン「この子たちにもその魔法をかけてあげて」
ブン「え?」
ジュン「あ、ほら。もうすぐバレンタインじゃん。友チョコの代わりに。あっ、これお礼に」
カバンから節分用の鬼のお面を出してブンに渡し、「じゃバイト終わったら取りに行くから。バイバイ」と去っていく。
ホクサイ「相変わらず有無を言わせぬ強引さでござるな。あとそのお面。絶対節分の時にもらったやつな」
ブン「バレンタインか〜。そう言えばお父さんくらいしかあげたことないな」
ホクサイ「しかも、ほとんどブンが食べてたでござる」
ブン「だって、お父さんはそんなに甘いもの好きじゃないし」
ホクサイ「たまには誰かのために料理をするのもいいもんでござるよ」
ブン「そうかなあ? 料理って自分がこれ食べたいって自分好みに作るから楽しいんだって」
ホクサイ「本当にそうでござるか?」
ブン「そうだよー」
☆ここでタイトルテロップが入る
四食目
恋のかぼちゃクリームドリア
◇山田ブンの家
授業の課題で使ったかぼちゃやその他の食材をもらって帰ったブンが、玄関前で鍵がないことに気がつく。リュックの中などを探していると、家の中から何やら物音がする。
家の中にいたのは凪(桜田ひより)。またしても不法侵入。でもそこはホクサイがさらっと嫌みを言ったのみでスルー。
ブンが持ち帰った物を凪が確認する。かぼちゃが別名〝南京〟と呼ばれ、ジュンから預かった落花生が〝南京豆〟とも呼ばれるという話の流れから、
ブン「さて。じゃあ早速始めようかな」
凪「なにを?」
ブン「〝南京料理〟に決まってるでしょうが」(ドヤ顔)
と、料理シーンになる。
かぼちゃを一旦、小さくカットして鍋で煮込む。
その間に落花生の皮をむき、〝エア クッキング劇場〟でも見せた手順でハニーローストピーナッツを作る。
クッキングシートにグラニュー糖をまんべんなく敷いて、その上にハチミツとバターで炒めた落花生を広げる。さらにその上からグラニュー糖をふりかけて、ハチミツが固まるまで放置。
待つ事、30分。
ハチミツが固まったら、その落花生を大きめのタッパーの中に入れて蓋をして、
「振るっ‼︎」
気合いとともにブンが激しくタッパーを振る。第1話(1食目)の荒川河川敷でのマヨネーズ作りを思い出すようなシーン。
「振りまくって落花生を一粒一粒に分けまくるーっ」
全身を使って激しく振ってる。でもたぶん、全身を使う必要はなさそう。ただ疲れそう。
それについては凪も疑問に思ったようで「え? そんな激しく振らなきゃだめなの?」と聞く。
ブンはその質問に「ダメなんですぅ〜」と答え、もう、足のステップなんかも加えちゃって、さらに激しく振る。
こうして南京料理その2、バターとハチミツ香る「ハニーローストピーナッツ」は完成した。
◇荒川河川敷
柑田川先生と編み物部の二人
編み物をしながら、花びら占いのように編み目ごとに「また会える」「もう会えない」と編んでいく柑田川永太郎(前田公輝)。
(男子生徒)「先生どうしちゃったの?」
(女子生徒)「なんか恋絡みでお悩み中らしいよ」
編み目は「もう会えない」で終わる。
「あっ残念」と男子生徒。柑田川は「あああああ〜」と狂ったように叫ぶ。
◇山田ブンの家
その柑田川の「あああああ〜」が、ブンの「あああああ〜」に変わる。
かぼちゃを煮すぎてしまったブンの悲鳴だ。
うなだれて台所の床にへたりこんでいたブンが、いきなり何かが宿ったように言葉を発する。
「あきらめたらそこで試合終了ですよ」
ブンが口にした「あきらめたらそこで試合終了ですよ」は、あまりにも有名な言葉。井上雄彦先生の漫画『SLAM DUNK』に登場する安西先生の名セリフだ。
安西先生は劇中で二度、このセリフを言っていて、ブンのそれは二度目の「あきらめたらそこで試合終了ですよ…?」の方みたい。(情報元・ニコニコ大百科)〝はてなブログ タグ〟でも解説でるかな?
ブンはこれまでも、『エヴァンゲリオン』や『ルパン三世』などの名セリフも口にしてきてる。漫画・アニメ好きなんだろうね。
「南京料理その1、リベンジ!」
気合いを入れて再び料理に取り掛かるブン。水で洗ったかぼちゃをラップにくるんで電子レンジに入れる。ベーコン、玉ねぎを刻みフライパンで炒め、缶詰のホワイトソースを投入。そこに失敗して煮崩れたかぼちゃを入れて、木べらで潰しながらまぜていく。
「何を作っているのかさっぱりわからんでござる」というホクサイに、
ブン「私の頭の中では、もうメニューは出来上がっているの」
と、ブンオリジナルの名セリフ。え? 「オリジナル」でいいんだよね? これも漫画の名セリフって事ある? 僕は漫画を読まないんで、そこんところは自信ない。
電子レンジで加熱したかぼちゃを切る際も、「左手は添えるだけ」と『SLAM DUNK』赤木剛憲が桜木花道に教えたジャンプシュートの秘訣みたいにかぼちゃに左手を添えて、包丁でカットするブン。
かぼちゃのへた部分の上部を切り落とし、種子とわたをくり抜く。
ホクサイ「まさかこれは伝説の…」
ブン「ふふ〜ん、そう」
「かぼちゃを器にしちゃうやーつ!」
いよいよ仕上げという時に、肝心要のチーズにカビが生えている事に気づき作業中断となる。
そこでバイト終わりに来ることになっていたジュンにメールし、チーズを買ってきてもらうことにしたが、待てど暮らせどジュンは現れない。
ブンはもう腹ペコ。
ようやくかかってきた電話でジュンは、バイトが長引いていけなくなったから代わりに友達に頼んだと言う。
すると今度はジュンの友達が来ることにパニックになるコミュ障なブン。
訪れたそのジュンの友達の前に、ブンは節分用の鬼のお面(ジュンからもらったやつ)を被って対面し事なきを得た(ブン的にはね)。
ジュンから頼まれてハニーローストピーナッツを受け取り、買って来たチーズを渡したその男性は、なんと柑田川。
「さすがジュンの友達。変わってんな」とつぶやき帰っていく。柑田川はブンの名前を「牛すじカレー」としか聞いていなくて(前話のお話)、本名を知らない。それに鬼のお面をしてたので気づきようもない、というすれ違いが発生した。というオチ。
ブン(鬼のお面をつけたまま)「は〜、怖かった〜」
ホクサイ「向こうの方が強かったと思うでござるよ。それよりブン。あの男どこかで見た顔でござらんか?」
ブン「え? 緊張しすぎて顔なんかまともに見てないよ〜」
ホクサイ「はて? どこで会ったのか?」
そんなこんなあって、「かぼちゃクリームドリアの完成です」となる。
例によって、口に入れる瞬間までで、次のカットでは食べ終わってるといういつものパターン。
で、その後に、
ホクサイ「はて? ブン。我々何か大事なことを忘れているような気がするでござるが…」
ブン「え〜? はっ! デッサンの課題!」
ホクサイ「モデルはほぼほぼおなかの中でござるが」
という大オチ。
辛うじて残ったかぼちゃの器と、空になったホワイトソース缶を並べてデッサン画を描くブンのラストシーン。
いや、なんで食べないのかな? って思ってたんだよね、かぼちゃの器。こういう料理って基本的には器も食べるもんじゃん。そしたらこんなシーンが待ってたのね。
ブン「ジュンちゃん、ハニーローストピーナッツ食べてくれたかな?」
ホクサイ「今頃ぜんぶ食べ切ってるかもしれんでござるよ」
ブン「ふふっ。気にいってくれるといいなあ」
ブン(心の声)「食べてくれる人の顔を想像するとなんだかウキウキしてしまう。自分の為に作る料理もいいけれど、誰かの為に作る料理はそれ以上の喜びがあるのかも。今年のバレンタインデーは友チョコでも作ってみよっかな? そしたらきっと、いつもよりず〜っと楽しいバレンタインになるはず」
「だよね、ホクサイ」
料理は常々自分のために作るもの、と言ってきたブンが次第に食べてくれる相手の喜ぶ顔を思い浮かべたり、そのために作る楽しさを知ってきてるような言動がちらほら見受けられて、なんだか心温まるストーリーとなってる。
出演者は多い方じゃないけれど、その出演者たちを少しずつ巻き込みながら、回を増すごとに面白くなっていってるような印象がある。
さて、このドラマで山田ブンを演じてる上白石萌音さんのTBS『情熱大陸』が近日放送されるみたい。楽しみ〜。
8月23日(日)「情熱大陸」
俳優・歌手/上白石萌音
いつでもポジティブに―
愛され上手の素顔に迫る#情熱大陸 #mbs #tbs #上白石萌音 pic.twitter.com/eF9onYP4Ql
〈おしまい〉
【番組後記】
もうすでに5,000文字を超えているので、この部分は下書きプレビューされてない状態。またしても、あまり長話はできないかな。
読んでくれてる人が増えていることの証明のように、このブログの「注目記事」ランキングが変動してる(8/20 16:50時点)。
長らく1位に君臨していた『妖怪シェアハウス』の回がランクダウンして、『ギルティ 〜この恋は罪ですか?〜』最終話の回が1位に輝いた。
それに続くのが『ホクサイと飯さえあれば』一食目の回だ。
ホクサイはニ食目、三食目の回も上位に顔を出していて、人気のあるドラマなんだなと実感してる。
今回もそうだったけど、ほんといいドラマだね。
〈次回お楽しみに〉