オープニング ミオ
「死ぬ気になれば なんだって出来ます!」
こんじゃくプロダクション存続のために頑張る澪。
□テレビ朝日『妖怪シェアハウス』
2020年8月1日(土) より放送スタート!
毎週土曜 23:15〜
記事は8月29日(土) 放送の第五怪より
【基本的に全編ネタバレ】
『カステラ書房の毎日』
毎日カステラタイム / 午後3時更新!
その日の状況により多少変更になる場合もありますが、これまで通り毎日更新は継続します!
☆読むドラマとは?
やいのやいの言いながらドラマを見る感覚で、このドラマの面白さを一緒に語り合ってるように読んで楽しめるものである。
また、トークバラエティー番組っぽくやってるつもり(探り探り)でもある。
基本的にはドラマを先に観てください。
それと、ドラマを観るつもりもなかった方が、これを読むことによって「観てみよっかな」ってなってくれたら最高! なので、地味にそこも目指してる。
☆過去の記事、第三〜四怪はこちら
『妖怪シェアハウス』第五怪
◇こんじゃくプロダクション
今昔出版の経営統括部より鷲尾香澄(幸田尚子)が訪れ、今昔出版創立100周年の社史をこんじゃくプロダクションで作って欲しいと話を持ちかけるところから始まる。
1ヶ月後の今昔出版・大滝会長の喜寿の祝賀パーティーで配るという事なので制作期間はあまりない。
「そんな短時間で。急には無理です」と、こんじゃくプロダクション社長・原島響人(大東俊介)は言うが、それには「本社から応援を出す」と鷲尾。最後に「会長のお祝いのためにも(社史を完成させて欲しい)」と付け足す。
「紙なんですね?」とつぶやく目黒澪(小芝風花)。「これ持って帰るの重いんじゃないかなあって。あの、データとかじゃダメなんですか?」
その澪の言葉に拍手する鷲尾。「すばらしいわ。そういう発想が次世代のリーダーには必要なのよ」と、社史編纂プロジェクトのリーダーに任命される。
そのプロジェクトにやりがいを感じはりきる澪だったが、実際には本社からの協力はなく、澪は次々と無理難題を押し付けられるばかり。
それでもなんとか頑張っている澪が、締め切りに間に合わせるために鷲尾に意見をすると、
鷲尾「私のせいにするつもり? 期日までにできないなら、残念だけどこのこんじゃくプロは解体します!」
澪「か、解体? どういうことですか?」
鷲尾「もともと取締役会で議題にあがってたのよ。子会社で社史も作れないようじゃあ、解体やむなしと。これがラストチャンスだったの」
澪「そんな‥」
鷲尾「目黒さん。あなたを見込んで頼んだ事だけど、原島さんも責任を問われることになるわね」
澪「そんな、私のせいで原島さんまで」
原島「そんなことだろうと思ってましたよ」
鷲尾「どういう意味かしら?」
原島「魂胆が見え見えだと言う意味ですよ」
鷲尾「なんですって」
澪「待ってください! 私がなんとかします! 社史編纂、続けさせてください‼︎ お願いします」
深々と頭を下げる澪。
鷲尾「だったら、明日まですべてゲラを完成させて。それができなければ社史は外部に発注します」
鷲尾が出ていった後、澪はさっそく作業に取り掛かる。
「無理するな!」と原島が言っても、「死ぬ気になればなんだってできます」(冒頭の画像)と言い張る。
原島と二人、一晩中作業をしてなんとか目処がつき澪は一旦シェアハウスに戻る。
◇シェアハウス
シャワーを浴びようとしていた澪が浴室で悲鳴をあげる。
澪「変な形の湿疹が⁈ かゆくてたまりません!」
その湿疹に 妖怪たちが驚愕する⁈
四谷伊和 / お岩さん(松本まりか)
「見せて。あっ!」
「これは‼︎ 」
伊和「戦前に流行った天狗じゃない?」
酒井涼 / 酒呑童子(毎熊克哉)
「なに?」
「70年前以上の蔵に入ったか?」
澪「蔵には入ってないんですけど、蔵の中にあったものには…。あの、天狗って?」
詩子「天狗の顔みたいな赤い発疹が出る、流行病よ」
伊和「昔は大勢の人が命を落としたの」
澪「え?」と即刻、気絶する。
伊和「あ〜〜すごい熱!」
妖怪たちも同様に慌ててるが、伊和の慌て方がハンパない。それにどこかお茶目。
「早く甘酒を!」
詩子が「とにかく甘酒を」と言い、伊和も「甘酒、甘酒。飲む点滴、甘酒よ」と、妖怪たちにとっての甘酒に対する依存度がすごい。
高熱により寝込んでしまった澪だが、荒波八幡神社の二十二代目神主・水岡譲(味方良介)が祈祷すると天狗の湿疹は消え去る。
目覚めた澪は元気回復していて、すぐに職場に戻ろうとするが沼田に止められる。
沼田「まー待て! お嬢が心酔しとる鷲尾香澄とやらは女神なんかじゃない。あれとんでもない女狐ね」
沼田が「はい!」っと言って立ち上がると、それを合図のように妖怪たちも一斉に立ち上がり準備をして、
〝鷲尾香澄 調査報告会〟が始まる。
今昔出版・大滝会長の後妻・鷲尾香澄は会社乗っ取りが目的で、その計画を那須純一郎弁護士と企だて実行しているという。
その那須との車中キス写真まで報告する調査員・酒井。写真週刊誌の記者並みに見事な調査っぷり。
沼田「鷲尾香澄は妖怪に例えるなら〝九尾の狐〟ね」
美女に変化して男らを惑わすという九尾の狐。鷲尾は以前も歳の離れた資産家の妻であったことから、いわゆる〝後妻業〟的な事をやってる女だという調査報告だった。
ここで今回のタイトルになってる「ぬらりひょん」の昔話を詩子がいつものように澪に聞かせるが、その内容は、いつの間やら人の家に忍びこんで煙草を吸ったり酒を飲んだりして、人知れず出ていく妖怪。それがぬらりひょん、という短い話。
そう言われてみれば、これまで登場した他の妖怪にまつわる話は結構知ってたけど、ぬらりひょんって何した妖怪かさっぱりわからないもんな。
その謎さ故に妖怪の総大将的な扱いをする創作物も多い。『GANTZ』でもぬらりひょんって、倒したら100点もらえる強敵だったよね。
沼田「はてさて人間の性悪女のしっぽ。どうやって出させるかだね」
今すぐにでも職場に戻ろうとする澪に、沼田が現代社会にも通ずるような深イイ話をする。
沼田「悪いのは九尾の狐だけじゃない。お嬢もだ。財布だかフレンチだか最初のエサに釣られて操られ。目が回るほどこき使われて、最後は死のうがどうしようが上はなんて事は無い。自分が輝く事しか考えとらん上司に滅私奉公してどうすんねん。ちゃんと自分の頭で考えんと。無駄死にするよ」
澪「はあ」
詩子「澪君は誠素直で心優しい上」
伊和「がんばり屋さんだし、真面目だし人を疑わないし」
沼田「ま、裏を返せば」
酒井「だまされやすい大馬鹿だ。ったく、社畜っていうのはお前みたいなこと言うんだ。心配してな…伊和なんかシワが増えたぞ」
伊和「あ〜ん、もう。いや〜ん」
澪「みなさんに心配をおかけしてすみません」
沼田「ま、たまに手を抜くことも必要ね。ぬら〜り、くら〜り、なめらか〜に世渡りし。たまにひょんと思いがけない活躍をすればOK! これが私の処世術」
◇今昔出版 本社
澪が倒れた事もあってか、原島が本社へ行き父親でもある大滝会長と面談する。大滝会長の横には鷲尾香澄。
原島「おかげでうちの社員は倒れたんですよ。私をクビにするのが目的ならさっさとそうすればいい。私を攻撃するために大事な社員を巻き込むのはやめてもらいたい。社史なんかどうだっていい。社員の命より大事な仕事なんてない‼︎ 」
大滝会長「響人、お前私の前でそこまで言うのか」
原島「言わせて貰います。私はこの人(鷲尾)を信用しない」
大滝会長「いいだろう。辞表はいつでも受け取ってやる」
原島「わかりました。辞表を用意して出直してきます」
その一部始終をマイクで盗聴してる沼田と澪。
沼田「う〜ん、なかなかいい上司だね。原島ちゃん」
澪「ほんとですね」
原島が去った後、澪が会長室に突入し大滝会長に社史のゲラを渡す。
「どうして?」とその完成に驚く鷲尾。
もちろん、そこも妖怪たちが手伝っているという回想シーン。それぞれかマルチな才能を持ち、八面六臂な活躍を見せる妖怪たち。
澪は鷲尾が会社を乗っ取ろうとしてると大滝会長に話すが信じてもらえず、警備員に取り押さえられる。
今度は沼田が会長室に潜入し、大滝会長を眠らせシェアハウスに連れて帰り、伊和が鷲尾に電話をかけおびき出す。
◇シェアハウス
表向きは大滝会長を心配しシェアハウスに駆けつけた鷲尾。大滝会長はソファーに寝かされている。
伊和に「一過性脳虚血発作の可能性がある」と聞かされ、そのショックでふらつきお手洗いへ行く鷲尾。もちろん演技。
そこで、鷲尾はパートナーの那須弁護士に電話をかけその事を報告する。
鷲尾がお手洗いから戻ると沼田が大滝会長の眠りの暗示を解き目覚めさせる。
そこへ、テレビ撮影スタッフみたいなマイクを持った澪が登場。盗聴した鷲尾の電話での会話を聞かせる。
[盗聴した音声]
「もしもし、思ったよりも早く死にそうよ。これで計画通り今昔出版も遺産も全部手に入るわ。お葬式では笑わないようにしなくっちゃ」
大滝会長「わが社を出て行くのは君のようだな」
鷲尾「ははは。そう簡単にいくかしら。取締役会は私の言いなりよ。会長の権力なんてとっくに失墜しているわ。いつまでも権力にしがみつく老害だってね」
沼田「往生際の悪い女狐め。どれワシの呪いをかけたろか」
いつものように詩子が歌い出し沼田はぬらりひょんに変身する。
そして指を鳴らして鷲尾に呪いをかけようとするが全く効果がない。
妖怪ぬらりひょんを目の前にしても平然としている鷲尾が反撃に出る。
鷲尾「今後法的な手段を取らせていただきます。会長の誘拐、脅迫、威力業務妨害。刑事事件になるかもね。目黒さん。あなたもクビよ。さよなら」
その言葉に怒った澪がまたもやツノを生やして鬼に変身する。
ぬらりひょんと共に再度呪いをかけるが、それでも鷲尾には効かない。なぜ?
〝鬼化〟した澪でも通用しない⁉︎
ツノは前回より長くなってるけどね。あっ、それは関係ない?
◇今昔出版 取締役会
何食わぬ顔で本社に戻り取締役会に出席した鷲尾だが、話し始めると口から「きょーん」とか「ひょーん」とか動物の鳴き声のような声が出てきてまともに話すことができない。しまいにはパートナーに電話をしてる最中に「油揚げちょーだい」とか言い出す。
そこへ大滝会長がやって来て、「やはりお前は九尾の狐か!」と言うと、「なに言ってるのコンコーン」と、ラストはマンガ展開。
澪と妖怪たちは、これまで人間の悪事を裁いてきたけど。鷲尾が本当に九尾の狐なら、初めて悪い妖怪を退治するストーリーとなるが、その変な声になることがぬらりひょんがかけた呪いだってことなんだよね。
これまで悪人退治は。「お菊さん」の回は皿をぶつけたり、「酒呑童子」の回は鬼になった澪による噛みつき攻撃だったりしたけど。そういう暴力的な行為じゃなくこういうやり方もあるよね。
コメディードラマにはぴったりなお仕置き的解決法でとても良かった。
〈おしまい〉
【番組後記】
前回、『ゆうべはお楽しみでしたね』最終話の回のここ(【番組後記】)で、最近1日2回更新をやってないことから、近いうちにやると宣言した。
有言実行。その日のうちに実行できた。誰か褒めてください。
校閲する時間は充分ではないので、公開してからも校正するかもしれない。誤字脱字見つけたら連絡ください。どこに?
〈次回お楽しみに〉