☆ドラマ『文学処女』より
MBS 2018年9月−10月 放送
こうなったらドラマ『文学処女』もやりまーす!
「こうなったら」って、どうなったらなのかよくわからないけど、過酷なスケジュールの中、さらに題材とするドラマを増やす選択をした。あえて茨の道を選ぶ孤高の執筆家・阿倍カステラ。
動画配信アプリで無料でドラマなどの番組を観るには予め定められた期間がある。有料会員になれば、好きな時、観たい時に観られるけれど、〝無料会員〟風情はそんな悠長なことを言ってらんない。定められた期間内に観たい番組を観てスピーディーに記事を書くまでだ。だってすぐに書かないと、次の番組の期限が迫ってるんだもん。
誰かに求められてる訳じゃないけど、自分への挑戦というか実戦を兼ねたトレーニングというか、そんな感じ。スピード感をもって文章を書くというのはとても良いトレーニングになりそうな気がしていて、一定の手応えを感じてる。
でもなんだかんだ言ったって、口をついて出た言葉を並べて好き勝手に文章にする作業だ。大層なもんでもない。読んでくれる人がいるならありがたいと思いながら書くまでだ。
おいおいっ、前置き長すぎ。
では、ドラマ『文学処女』のお話。
LINEマンガ初のドラマ化という新感覚
☆漫画が読めるアプリって、いろいろあるね
ドラマ『文学処女』の原作は2016年7月からLINEマンガよりスマートフォン限定で配信されていた中野まや花による同名漫画。
4年も前の話だけれどなんだか新感覚すぎる。これまでドラマの原作の話をしてて、〝スマートフォン限定で配信されてた漫画〟なんて取り上げたことはなかった。ちなみにドラマは2018年9月−10月に放送されていたもの。
当時放送されてたのも制作したMBSとTBS 、それにTBS 系列の一部の局のみで、今回普通に「再放送? 」と思ってたら、一部地域では初放送となるらしい。
コロナ禍の影響で番組編成が乱れている昨今、ドラマの再放送がもてはやされているけど、なんか「再放送」というワードは禁句なんじゃないかって思えるくらいに公には使われていない。「特別編」などと付加価値をつけて放送するケースが多く見られる。
このドラマ『文学処女』も2018年放送時は「ドラマイズム」という枠で放送されていたが、今回は〝重版放送〟と称して「ドラマ特区」という枠で5月28日より放送スタートとなり、地域によっては再放送だったり、初放送だったりするのだ。
でも「一度出版した書籍を、同じ版を用いて刊行する」ことを意味する「重版」で、〝重版放送〟だなんて上手いこと考えたもんだ。
☆ドラマ『賭ケグルイ』公式HPより
ドラマ『文学処女』の主演は城田 優と森川 葵のW主演となってる。森川 葵って言ったら僕の中では断然『賭ケグルイ』(主演・浜辺美波 2018年1月-3月)の早乙女芽亜里だ。
ちなみに『賭ケグルイ』も「ドラマイズム」で放送されていた。思えば『咲 ーsakiー』(主演・浜辺美波 2016年12月-2017年1月)もそうだ。最近だと『映像研には手を出すな』(主演・齋藤飛鳥 2020年4月-5月)もそう。
ちなみのちなみに、「ドラマ特区」の方では『コーヒー&バニラ』(主演・福永遥 2019年7月-9月)。最近だと『ピーナッツバターサンドウィッチ』(主演・矢作穂香、伊藤健太郎)だ。
☆ 早乙女芽亜里 役の森川 葵(中央)
『賭ケグルイ』の話、しすぎかな?
それに周辺情報多すぎ? 説明長すぎ?
『賭ケグルイ』での、あのぶっ飛んだ演技が僕が初めて見た森川 葵さんだった。それ以外の森川 葵を知らなかったので、どんなドラマに出演してたのか調べてたら僕が特に好きなドラマ『いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう』(主演・有村架純 2016年)に出てんじゃん。僕が覚えてないという事はチョイ役なんでしょって調べてみると、主要人物と言ってもいい、市村 小夏 役。え〜〜っ、周囲を振り回す癖のある役で印象に残ってるよ。
「あの子かあ」
実は昔からの幼なじみだったみたいに、ちょっと親近感がわいてきた。
ドラマ『文学処女』の第1話が「GYAO! 」で無料配信されてるのを見つけて、「(主演の)森川 葵って言ったらあれだよね? 『賭ケグルイ』の」って、迷わず観たんだ。それくらい森川 葵に興味津々だった。
ドラマの内容に関することじゃなくて申し訳ないんだけど、真っ先に思ったのはこのドラマの役の感じがね、なんか戸田恵梨香っぽいなって観てたら、顔も似てるかなって。そう思わない?
☆「似てないよ」って? そっかなあ
第1話ラスト。加賀屋 朔(城田 優)がノミネートされた文学賞の受賞発表の日に関係者が集まる通称〝待ち会〟で、
「先生と最高の一冊が作りたいんです! 私は絶対に甘やかしませんから」
と大見得を切った月白鹿子(森川 葵)は、加賀屋先生の担当編集になったばかり。
「さっきのは、そそられた」と原作が少女漫画だけあってお手本のようで見事な〝壁ドン〟を決める加賀屋。その言動ですっかり気に入られた鹿子は一緒にホテルのスイートルームへ。
「都市伝説だと思っていたけど、現実に枕営業は存在するのか」と慌てる鹿子だが、加賀屋は小説の打ち合わせをするつもりだった。
ちょいちょい加賀屋にからかわれながら、打ち合わせと呼ぶには度を越した濃厚接触もありながらホテルの部屋で過ごす二人。鹿子の目を閉じさせて指を舐めるシーンはいかにも少女漫画の世界観って感じがした。
お酒に弱いというか、からっきしダメな鹿子は勢いで飲んでしまったワインだかシャンパンだかに酔って、気を失うように眠りに落ちる寸前、加賀屋のデビュー作の一節を口にしながら、その一節と同じように加賀屋にキスをする(それが鹿子にとってもファーストキス)。
「この関係は……罰を受けるだろう。そう言うと、彼女は強く潤んだ瞳をのぞかせ「私と一緒に堕ちて」 初めてのキスは禁忌を犯す背徳感と恍惚に震えていた」
キスをした後に鹿子が言い放つ「文学処女なめんな」。
結局そのまま鹿子は寝落ちして、加賀屋と同じベッドで一夜を共にする。で、翌朝慌てふためく展開になる。
☆「文学処女なめんな」
ところでさ。「文学処女」って何よ。ニュアンスはなんとなくわかるけど、相手にこうして自ら名乗るようなもの? しかも「なめんな」って。
人気があって書籍は売れてはいるんだけど、最近の作品には納得していない担当編集の鹿子と、それを認める人気作家の加賀屋が新しい恋愛小説をいかに描(えが)いていくのか。おもしろくなりそうだ。
今回、第2話の振り返りは中盤までとし、ここで終わり。常にすべてを振り返ってるわけでもなくて、話の流れが伝わればいいな、と思ってやってるので。興味を持った方はぜひ、本編をご覧くださいませ。
また、振り返りに需要があれば(あると判断すれば)、第3話以降やるかもしれない。
この先も『文学処女』を追っていきたいと思ってるので、お楽しみに。
少なからず「文学処女」の本質みたいなところがわかるようにはなりたい。