カステラ書房の毎日

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読むドラマ□『私の家政夫ナギサさん』第8話 面白いにもほどがあるよ!case69【でもやっぱり?な前編】

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オープニング メイ

「私はもう 死んでいる?」

 なにかといつも『北斗の拳』なメイ。



□TBSテレビ『私の家政夫ナギサさん

 2020年7月7日(火) スタート!

毎週火曜 22:00〜

記事は8月24日(火) 放送の第8話より

 

 

【基本的に全編ネタバレ】

 

 

  2020年9月より更新時間変更!

『カステラ書房の毎日』

毎日カステラタイム / 午後3時更新!

 その日の状況により多少変更になる場合もありますが、これまで通り毎日更新は継続します!

 

 

 

 

☆読むドラマとは?

やいのやいの言いながらドラマを見る感覚で、このドラマの面白さを一緒に語り合ってるように読んで楽しめるものである。

また、トークバラエティー番組っぽくやってるつもり(探り探り)でもある。

 

基本的にはドラマを先に観てください。

それと、ドラマを観るつもりもなかった方が、これを読むことによって「観てみよっかな」ってなってくれたら最高! なので、地味にそこも目指してる。

 

 

 

☆前回・第7話の記事も【前後編】の二部構成

castella-a.hatenablog.com

castella-a.hatenablog.com

 

 

 

 

『私の家政夫ナギサさん』第8話【前編】

 

いや〜前回(第7話)のラスト、相原メイ(多部未華子)が鴫野ナギサ(大森南朋)にハグするラストシーンには完全にやられてしまったけどさ。

 

今回(第8話)、冒頭での回想シーンでもう一度見ると、前回のような演出(リフレイン)がなかったせいもあるのだろうけど、結構あっさりしたもんだったのね。それでも、その見た目の行為以上にドキドキしたシーンだった。こんなソフトタッチな触れ合いにドキドキさせられてるんだからね。

 

 

そのメイとナギサさんを偶然見てしまったのが田所優太(瀬戸康史)。メイと別れて帰ろうとしているナギサさんに「あなたは誰ですか?」と声をかける。

 

メイの意向で田所にはナギサさんは父親だと言ってるから、ナギサさんだって返答に困る。うかつな事は言えないわけで、ナギサさんは田所を伴ってメイのマンションへ訪問、となる。

 

田所と伴っての訪問となればナギサさんのことを「お父さん」と呼ぶしかないメイ。しかし、ナギサさんからは「メイさん。もう無理です」と言われ、田所からは「お二人の本当のご関係を教えていただけませんか?」と言われて唖然とする。

 

メイ(心の声)「私はもう、死んでいる?」(冒頭の画像)となる。

 

 

肥後菊之助宮尾俊太郎)の影響でメイが多用している漫画『北斗の拳』に登場するキャラクターや、そのキャラが発するワード。今回のそれはその最たるものだが、もう完全に〝相原メイバージョン〟になってるよね。コミカルなシーンにピタッとハマる。

 

 

 

田所「相原さん。俺は相原さんのことが好きです」

 

 

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田所の告白にナギサさんの驚きっぷりがもうマンガ。そう原作はマンガだけどさ〜。

 

 

 

二人が帰ったあと、ソファーに倒れ込み「どうしよう、私どうしたらいいの?」とつぶやき頭を抱えるメイ。

 

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「もう無理〜 免疫がなさすぎるよ〜 助けて〜ナギサさ〜ん」

 

こんな時にもやっぱりナギサさんの名前が出てくるメイ。

 

 

 

 

 

NTSクリーンハウス

 

出勤して来たナギサさんが福田唯(趣里)に挨拶をする。

 

ナギサ「唯さん、あの、先週は急なお休みをいただいてしまい大変ご迷惑をおかけいたしました」

「いえ、ナギサさんはもう大丈夫なんですか?」

 

ナギサ「はい、メイさんのおかげです」

「ん、お姉ちゃんが何かしたんですか?」

ナギサ「はい。メイさんは本当に強くて素敵な方です」

 

「それならナギサさんがお姉ちゃんのこと、もらってくれたらいいのに」

 

ナギサ「うだあっ! もう、何をおっしゃるんですか、もう」

「あっ、ダメですかあ?」

 

ナギサさんはわかりやすく動揺し、オフィス内のあちこちに体をぶつけて照れながら後退りする。

「案外お似合いだと思ったんですけど」

 

そんな事を言っていた唯が急に真剣な顔で言う。

「ナギサさん。ナギサさんに大事なお話があるんです」

ナギサ「え?」

 

 

 

 

 

◇アンタレス総合病院

 

メイと瀬川遙人(眞栄田 郷敦)は医師らと面談する。そこで先日説明会を実施したがん治療薬・イスビシンの採用を告げられ喜ぶ二人。

その流れで医師から、天保山製薬の別の薬が効果が出ていない事案があると相談され社に持ち帰るメイ。

 

 

 

 

 

天保山製薬 横浜支店

 

アンタレス総合病院の医師から聞いた事案について、北横浜エリアチームの面々が話し合うが解決の糸口が見つからない。そこへ支店長・古藤深雪(富田靖子)が合流する。

 

古藤「あ〜それは難しい問題ねえ。でも、今も苦しんでいる患者さんがいて、先生方が私たちMRを信頼して相談してくれた以上、簡単に諦めるわけにはいかない。売り上げも大事だけど一番大切なのは患者さん一人ひとりの人生と向き合うことだから。私たちMRは患者さんに直接治療することはできないけど、薬剤やその情報を通して患者さんの生活をサポートすることはできるはずよ」

 

 

たぶん今話一番の長セリフ。今話の肝になってくるので全文掲載した。

 

やっぱり同じ〝薬〟を扱うという事もあって、フジテレビ『アンサング・シンデレラ 病院薬剤師の処方箋』でも聞いたような印象の台詞となってる。でもこちらは病院薬剤師と違い、患者との関わりは極めて少ない。そういう客観的な立場から患者の一人ひとりと向き合おうとしてる姿を見ると、しばしば〝越権行為〟が過ぎると批判されてる『アンサング・シンデレラ』の主人公・葵みどりの仕事の取り組み方も満更、現実感のないものではないように思えてくる。やっぱり究極は患者一人の命なのだから、人間誰しもそこを蔑ろに出来ないわけで。そんな思いがメイを動かす。

 

 

メイ「私も支店長の意見に賛成です。今回担当のエリアで起きたことではありませんが、私たちのチームでも原因を追求していきましょう」

 

堀江耕介(岡部大・ハナコ「そうだな。やってみよう」

遙人「よ〜しっ!」

 

堀江「燃えてんなあ、遙人」

遙人「はい。この課題が僕がこのチームでできる最後の課題かもしれないので」

 

 

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「えっ?」

遙人の研修期間終了後の去就を知らなかった天馬あかり(若月佑美)。

 

次回・最終話まで残り僅か。この二人にも何らかの展開があるだろうか?

 
 
 
 

◇メイのマンション

 

陶山薫(高橋メアリージュン)を初めて招いたメイ。

メイは家政夫のナギサさんを雇っている事と、田所に正式に告白された事を薫に話す。

 

「好きな人に気持ちを伝えるのって、大人になってもすごく勇気が要ることなんだよ」

メイ「そうだよね。でも正直どうやって恋愛したらいいのかよくわかんなくて」

 

メイは自分は恋愛に向いていないのだと言う。

メイ「人を好きになるなんてよくわからなくって」

「んー、そこから?」

 

ナギサ「メイさんは田所さんの事はどう思ってるんですか?」

メイ「え?」


「どうした? 急におじさん」


メイ「それは。真剣に気持ちを伝えてもらって嬉しかったし、私もちゃんと向き合っていきたいと思ってます。でも今までは敵っていうか、ライバルとしか思ってなかったから。ナギサさん、私はどうしたらいいと思いますか?」

 

 

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「え? それ おじさんに聞く?」

薫のツッコミが冴え渡る⁉︎

 

 

ナギサ「それでいいと思います。そうやってたくさん悩んでいるっていうことが、メイさんがちゃんと田所さんと向き合っている証拠です。私は家の中の整理整頓なら、いくらでもメイさんの代わりにお手伝いができます。ですがメイさんの気持ちの整理整頓をする事はメイさんにしか出来ないことです」

メイ「そっか。そうですよね」

 

 

 

 

何故かメイのマンションから一緒に帰る薫とナギサさん。

 

「メイはナギサさんのこと、ほんとに信頼してるんですね?」

ナギサ「え?」

 

「あたしより頼られてるし。おじさんに負けた気分です」

ナギサ「いや。私は家政夫なので、きっとメイさんにとってはお母さんのような存在なんだと思います」

「お母さんね〜」

 

「で、ナギサさんはどう思ってんですか? メイのこと」

ナギサ「はい?」

 

「あたし、昔からそういう勘は当たる方なんです。このままだとお宅の娘さん? 本当にお嫁に行っちゃうかもしれませんよ」

 

ナギサ「いや。私は家政夫なんで」

「だから何なんですか?」

 

 

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「それって、自分の気持ちと向き合わない理由になるんですか?」

 

 

いい台詞だなあ〜。さすが薫って感心する。

田所さんといい、肥後先生といい、メイのことには常に首を突っ込んでアドバイスを送ってきた薫だから。ナギサさんのことをただの「家政夫でした」と見過ごすはずがない。その〝勘〟とやらでナギサさんの背中を押すような言葉を送る。ナギサさんにとっても、たった今さっき自分が口にした言葉だから余計に胸に刺さるはずだよね。

 



 

 

◇再びメイのマンション

 

ソファーに寝そべってるメイ。天井を見上げながら、

 

メイ(独り言)「ちゃんと自分で向き合わないと。でもどうやって? 田所さんのことをもっと知ってみる? 二人で出かけたり手を繋いだり。(目を閉じ想像する)あーダメだ。全然想像ができない」

 

たまらず起き上がり、テーブルの上の漫画『北斗の拳』を手に取りページを捲る。わからない事があって辞書を捲るみたいに。そして、開いたページにはいつもメイの心に刺さる言葉がある。

 

メイ(独り言)「〝愛ゆえに人は苦しまねばならぬ。愛ゆえに人は悲しいまねばならぬ?〟愛ってそんなに過酷なの?」

 

 

メイ(心の声)「でも、もし私が恋をして誰かと真剣に付き合って、いつか結婚する日が来たとしたら今の生活はどうなるんだろう? その時は…」

 

 

キッチンの方を見つめ、そこに立つナギサさんの事を考えながら、

 

 

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「ナギサさんはもう ここにはいないのかな?」


 

結婚した日の事を想像しながら、それでもなおナギサさんがそこにいるか否かを考えてるメイ。それってもう、ナギサさん無しでは未来を想像できない域にまで達してるね。いつも心にナギサさんがいるって事なんでしょ?

 


 

 

 

◇スクリーンのあるレストラン

 

〝レストランシアター〟って言うのかな? 前回と同じレストランにて、メイが先送りにしていた肥後先生への返事をする。

 

メイ「ごめんなさい。私は肥後先生とお付き合いすることはできません」

肥後「それは私が医師だからですか?」

 

メイ「あ、いえ、それは違います。実は他に向き合いたい人がいるんです。今までは仕事のことで頭いっぱいで、正直自分が結婚なんて想像する余裕もなくて。でも今はその人とちゃんと向き合いたいと思っています」

肥後「そうですか」

メイ「ごめんなさい」

 

肥後「いえ、ありがとうございます。はっきり言ってもらってスッキリしました。(斜め上を見上げて)〝悲しみを知らぬ男に勝利はないのだ〟」

 

メイ「あっ、それ。北斗の拳!」

肥後「はい。自分の気持ちを伝えたことに悔いはありません。相原さんのおかげで男としてなんだか少し成長できたような気がします」

 

メイ「私も肥後先生と出会えてよかったです。あっ、北斗の拳も今では私のバイブルです」

 

 

「仕事が早い」と自ら口にしていたメイだけど、こと恋愛に関してはそうはいかない。後回しにすればするほど頭を悩ませないといけないわけで、こうして一つ解決できて良かった。それもこれもメイが〝向き合いたい人〟を思っての結果だった。

 

 

 

 

 

◇医薬品卸売会社・しろくまメディカル

 

しろくまメディカル横浜支店営業課長・駒木坂春夫(飯尾和樹・ずん)

子宮内膜症の薬が効かないか…。他の先生からはちょっとそういう話は聞いたことがないな」

 

遙人「そうですか」

メイ「また何か情報入ったら教えて下さい」

 

要件を済ませて帰ろうとする遙人を呼び止めてビスケットを渡す駒木坂。「僕クッキー大好きなんです」と言う遙人に、「それはね、クッキーじゃないのビスケット」と間違いを指摘し、クッキーとビスケットの違いを説明する。

「僕には全く同じに見えますけど」と言う遙人にスマホでオットセイとアシカ(かな?)の画像を見せて「世の中同じように見えて似て非なるものがいっぱいあるって、そういう話よ」という駒木坂の言葉にメイはヒントを得る。

 

 

 

 

でもやっぱり、今回も前後編・二部構成は避けられなかった。


こんな長文、誰が読むんだよ〜と自虐的なこと言ってきたけどさ。

はてなブログの機能によると)「カステラ書房の毎日」の注目記事 1〜5位までのランキングには『私の家政夫ナギサさん』の記事が3つもランクインし独占状態となっている(9/1 午前9時現在)。

それらを鑑みると、「長文=読んでもらえない」って事ではないのかもしれないって思ってね。今回も二部構成にすることを決めた。


よかったら【後編】もお付き合い下さい。



 

〈後編へつづく〉