カステラ書房の毎日

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読むドラマ □ case47『ギルティ 〜 この恋は罪ですか?〜』最終話

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オープニングサヤカ

「綺麗だね」

 

すっかり夜になった高台の公園で。

夜景を見て、そうつぶやく爽。

それに対しての秋山の「ああ、綺麗だな」は、もう完全に爽を見て言ってるじゃん!

第1話の「お前もな」ってことでしょ。意味わかる?

 

 

 

読売テレビ『ギルティ 〜 この恋は罪ですか? 〜 』

2020年4月2日(火) より放送スタート! 

毎週木曜 23:59〜  

記事は8月6日(木) 放送の最終話 より

 

【基本的に全編ネタバレ】

 
 
 

『カステラ書房の毎日』は深夜1時に毎日更新中‼︎

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〝日替わり〟と言いつつも、読むドラマ シリーズに偏ってしまっている。

そんな現状を打破しようともがいている毎日。いつになったら改善されるのやら。

 

 

 今回の振り返り度 ★★★

星3つ。割と振り返り強め。会話も多く取り上げている。ネタバレは必至。

 

まだ観たことない人には、これを読んで「なんだか面白そう」と、ドラマを観てもらえたなら、やってる甲斐があるってもんだ。そこも目指したい!

 

 そうそう、 読むドラマとは

一緒にやいのやいの言いながらドラマを見る感覚で読んで楽しめる、ダイヤ乱れまくりの脱線トークバラエティーである

 

 

 

 

 

 

 

『ギルティ 〜 この恋は罪ですか? 〜 』最終話

 

まずは前話(第9話)の回想シーンより台詞抜粋。

前話までを観るかぎり最終話はこの三人がどういう選択をするかに焦点が絞られてきそう。

 

人は誰だって、取り返しのつかない過ち、このドラマのタイトルにちなんで言えば、罪を犯してしまうことだってある。

 

それに、どう考えたって正しいと思える道を選べなかったり、失ってしまったら一生悔やむような大切なものだって、軽はずみに手離したりするんだ。

 

こと恋愛においては、誰だってそういう経験あるでしょ。

 

だから最終話では、そんな観点からこの三人をみていきたい。

 

 

 

 

小高爽(新川優愛

 

「ねえ、秋山。私、ちゃんと気づいたよ」

 

「これはデートじゃなくて儀式だったんだね」

 

「私たちが永遠に別れるための」

 

 

 

秋山慶一(町田啓太)

 

「お前には、俺がついてるから」

 

 

 

及川瑠衣(中村ゆりか

 

「私といるってことは、爽さんとはいられないってことだよ」

 

 

 

 

 

◇いつもの高台の公園 夜

 

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秋山が「あのさあ」と何か言いかけるが、それを遮るように爽が話し始める。

 

 

「秋山ってさ。嘘、下手になったよね」

秋山「は?」

 

「昔私が別れたいって言った時は、涼しい顔してあっさり受け入れるから、すっかり騙されたけど」

 

秋山「騙されたって」

「今日はバレバレだね」

 

秋山「お前は全然変わらないな」

「えっ?」

 

秋山「本音じゃないこと言う時、目そらす癖。変わってねー」

 

「あたし、秋山にまた会えて嬉しかったよ。7年前も今日も」

 

 

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秋山「ごめん。お前にそんな顔させて。やなことあったら泣いてる方がお前らしいとか言っといて」

 

「何言ってんの? 帰るね。今日は楽しかった」

秋山「ああ」

 

「じゃあ、また」と言いかけて、「じゃあね」と言い直す爽。

 

何も言わない。その場から動けない秋山。

 

ここで、あの日二人が交わした約束のシーンの回想となる。

 

 

◇イタリアに経つ前の空港にて 7年前

 

 

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「もう、あんま心配かけんなよ。バーカ」

 

このシーン見せられると涙が止まんないよね。

 

でも、このシーンには続きがあった。

電話を切ったあと、受話器は持ったまま話を続ける秋山。

 

「俺な、今やらなきゃいけないことがあるんだ。守らなきゃいけないことも。だからお前には幸せでいて欲しいんだ。でなきゃ、今すぐにでもお前のこと連れて行きたくなるから。ずっと好きだったよ、爽」

 

 

その時のことを思い返している秋山。

もうその名前を呼ばずにはいられないって感じで、

「爽」と呼ぶ。

 

初めて名前で呼ばれて、その場に足を止める爽。一瞬で目に涙がたまってきてる。

「なんで今、呼ぶの?」とつぶやく爽。

 

でも爽は振り返らなかった。

一度止めた足を、もう一度前へと踏み出した。

 

秋山から少し遠ざかってから階段に座り込んで泣きはじめる爽。

 

爽 語り

「初めて名前を呼んでくれたのに、振り向くこともできない。私たちは別々の道を選んだ」

 

 

 

と、ここでタイトルカットになるが、いつものBGMではなく爽の涙を引きずったかのように、静かなメロディーが流れてる。

 

さーて、今回の〝ドロキュン〟ワードは? なんて、毎回やってきたけど今回に限ってはそんな雰囲気じゃなさそうだ。

果たしてテロップにはどんな文言が?

 

「今夜、ついに最終回!」

「爽と秋山の運命…どうなんねん!」

 

だってさ。関西弁でおちゃらけてる感じかな。最終回なんで「あ〜終わった〜飲み行くか〜」てなテンションになってんのか、或いは張り詰めたムードを少しだけほぐすような優しい意図があってのことか。

 

 

 

 

 

◇週刊 WADAI 編集部

 

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守屋直道(桜田通)がいつものように爽をからかってるシーン。

腰に手を当て仁王立ちというか、ウルトラマンみたいな爽の立ち姿がカッコいい。

 

守屋「で?」

「は?」

 

守屋「デート、どうだった?」

「デートじゃないし」

 

ものすごい険しい顔をするんだよね。宿敵・瑠衣にも見せたことない憎しみがこもったような表情を、この守屋には見せる。

 

 

守屋「さすがに正論バカの元荻野でも、チューぐらいはしたでしょ?」

「バカじゃないの? ほんとデリカシーないんだね」

 

守屋「あ〜なるほど。何もなかったんだ」

「あんたに関係ない」

 

守屋「出たー。そうやって外野をシャットアウトして悲劇のヒロイン気取り?」

「は?」

 

 

その爽の最新とれたて情報はすぐに荻野一真小池徹平)に報告される。いい加減なようで情報屋としてはマメに仕事をする守屋。

 

 



 

◇秋山のイタリア料理店

 

そこで一真が動く。

秋山のイタリア料理店に訪れる一真。この店は最近、客がいるところを見たことがなく、こうして出演者が集まる寄り合い的な場所になってきてる。

一緒に切り盛りしていた妻・美和子(徳永えり)とも別れたから、今は一人でやってるのだろうか? あの瑠衣が手伝っているとも考えにくい。そんな話は置いといて。

 

 

一真「俺は、爽には幸せになって欲しい。許されるなら、俺が幸せにしたい」

 

秋山「あなたがそれを言うんですか? あいつを裏切ったあなたが」

一真「あなたもでしょう? あなたも爽を捨てて瑠衣と一緒にいるんでしょ。違いますか?」

 

もう、ぐうの音も出ないといった感じの秋山。

 

秋山「俺は、俺はあいつに、幸せになって…」

言葉を絞り出そうとするが、うまく出てこず「帰ってください」と席を立つ秋山。

 

一真「贅沢ですよ。目の前に、すぐ目の前に幸せがあるのにつかまないなんて。お互いがお互いの幸せを望んで離れてたらいつまでたっても二人とも幸せになれない。俺はそう思います」

 

 

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「俺はそう思います」の一真

 

失ってから気づくことは、失ったものにしか気づけないこと。

それを知った男がどうすればいいかを教えてくれている。

 

かつて愛した爽の事を本当に思っての発言なんだろうね。心に突き刺さる。

秋山はこの言葉をまっすぐに受け取ることができるだろうか。

 

 

 

 

 

朝、出勤時に爽は覚悟を決める。

会社に向かっていたその足を、文字通りの回れ右して秋山の店へと走る。

 

店に着き、秋山に「私、このままじゃ嫌だ」と告げる爽。

「俺は、俺は…」とはっきり返事をしないのは秋山の悪い癖。

そこへ、瑠衣から電話がかかって邪魔されるという展開になる。別に電話切った後でも話の続き出来たじゃん、は言わない約束。

 

で、ここちょっと変なんだけど、瑠衣に呼び出されて秋山と爽が毎度の公園に着いたのは辺りが暗くなっていることから、夜と思われる。爽と秋山は多分仕事を終えそれから合流し来たのだろう。緊急を要さない呼び出しならなおのこと、話の続きを出来たんじゃないかって再び思う。でもやっぱりそれは言わない約束。

 

 

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秋山の厨房にあった包丁を手ににこやかに笑う瑠衣

 

瑠衣「さてここで問題です。私は何をしようとしているんでしょうか?」

 

 

 

その答えは、

 

瑠衣「(自分が死ねば)優しいお兄ちゃんは私のことをずっと忘れられない。二人は罪悪感で絶対一緒にいられない」

 

瑠衣「爽さん。あなたはこれから先、一生苦しみ続けるの。好きなのに大好きなのに、一緒にはいられない、あはははは」

 

 

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「ウケる〜」

 

 

自分の夢を語る瑠衣。いや、かつての夢と言うべきかな。それは秋山との子供が欲しかった、というもの。

しかし瑠衣は7年前に子供が産めない体だと知った。この事が瑠衣が心を痛めた一番の要因のようだ。

 

爽は次第に瑠衣の言ってる事が、これまでの自分の言動にリンクしていることに気づき始める。

 

ついに包丁を自分の首にあてる瑠衣。

咄嗟に爽がその包丁を手で払い、ペチっとビンタをかます。そして、

 

 

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「バカじゃないの!」

 

 

あの今期一番の話題作TBSテレビ『半沢直樹の「倍返しだ」に匹敵する爽の「バカじゃないの!」が飛び出す。

 

奇しくも半沢直樹は、勧善懲悪的で時代劇みたいだなんて言われてるけど、こっちの荻野爽(旧姓ね)だって、正当ぶちかます勧善懲悪な水戸黄門的なところがあるんでぃ。

 

 

瑠衣「あんたに何が!」

「わかるよ! わかりたくないのに、あんたの気持ちなんてわかりたくもないのにわかる自分にむかつくわ」

 

「人のせいにするのは楽だよね。私もずっとそうだったから。でもそれじゃ何も変わらなかった。ずっと苦しいままだった」

 

瑠衣「また正論」

「正論かどうかなんて関係ない。自分で選んで決めたかどうか。それが全て」

 

「私、決めた。あんたが死んでも秋山のことあきらめない。もう同じ間違いを繰り返さない。あんたが死んでも何も変わらない。死んでも無駄だよ」

 

 

 

そうこうしてると突然、瑠衣が倒れる。瑠衣を背後からナイフで刺したのは東睦月(神尾楓珠)。

 

 

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「姉貴を殺した罰だ」

 

 

 

 

 

 

◇いつもの高台の公園

 

秋山「俺たち、いつもここだな」

「だね」


秋山「こないだここで会ったとき」

「初めて名前呼んでくれた時のこと?」


秋山「(照れ笑い)そうその時。引き止めたくてしょうがなかった。なんだよその顔」

「秋山!」


秋山「目に涙をいっぱいためて、必死に笑うお前見て」

「秋山!」


秋山「お前連れてどっか逃げようかなって思ったよ」

「秋山!」

 

秋山「でもやめた。もう逃げるのはやめ。俺がイタリアに逃げたところから全部始まった」

 

 

秋山「俺、瑠衣の側にいてやろうと思うんだ」

「(小さく頷く)うん」

秋山「瑠衣とちゃんと向き合ってみる」

 

「わかった」

秋山「ごめん」

 

「あ〜あ、フラれちゃった」

秋山「7年前の約束守れよ。じゃあな」

 

「秋山!」

 

「またね」

秋山「またな」

 

 

平静を装って笑顔も見せていた爽が、秋山の後ろ姿が見えなくなると急に目に涙をためて、

 

 

 

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爽(心の声)「ねえ、秋山。ずっと好きだったよ」

 

 

この二人はね。基本的に一緒になるという思いがなさすぎるんだよね。

いろいろと事情もあっただろうけど、いつかは二人でっていう思いは通じ合えてない。いや、そもそもそういう気持ちが感じられない。

 

どこか最後は別れる運命にあるって思ってるようで、それが二人の台詞に表れている。

これって、なんだかんだいって付き合った経験が浅いって事が関係してるんだと思うんだ。爽と秋山が実際に付き合っていたのは高校生の頃。それ以来ずっと会ってなかったわけで。

二人してお互いに、素敵な思い出として〝片想い〟的な気持ちを残したままだったんだ。

 

物語では最後、一年後に再び街ですれ違ったあと、お互いに振り向き笑顔を交わす出会いのシーンのリフレイン的に終わる。

 

たぶん、これからという事なんだよね。

本当は両想いだったのに、長いこと片想い的に交わらなかった二人の恋が、これから始まるんだろうなって。原作とかまったく知らないんで、間違ってたら恥ずかしいこと言ってるってなるだろうけど、僕はそう感じたな。

 

途中でさ。半沢直樹を例えに出したのもただのおちゃらけじゃなくってさ。

正論を振りかざす主人公・爽だからこそ最後はすっきりと決めてくれるんじゃないかって期待も込めてのものだったのよ。

 

爽と瑠衣のやり合いは、ほんとに時代劇っぽい感じもしたしね。故に白黒ハッキリつけてくれんじゃないかって。あのシーン(瑠衣が刺される前のシーン)での爽の台詞は歯切れが良かったから、尚更そう思ったね。

 

でも、ハッピーエンドで終わって良かった。ハッピーエンドってことでいいんだよね?

 
 
 
 
〈おしまい〉
 
【番組後記】
 
 本編ですでに5,000字を超えていた。最終話という事もあってボリュームたっぷりになったけど、いったい誰がこんな長文読むんだよって感じだね。

 

すでに下書きプレビューは、睦月が瑠衣を刺したあたりまでしか確認する事ができないから、これが厄介なんだ。あまり長文にしない方が良さそうだな。

ってことで。ではでは。

 

 

 

 

 

 



 

[今回のデータ]

SS画像 11点 約5,300字

下書きプレビュー途中まで

 
〈次回も楽しみに〉