カステラ書房の毎日

webで小説やエッセイを書く〝阿倍カステラ〟の勤務先。それが『カステラ書房』。今日もひっそりとオープン‼︎

胸が苦しい「もっと好きになっちゃうかもしれないのに」 『中学聖日記 特別編』第4話

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☆前話ラストシーン、「終わるよ聖」「これ以上はありません。絶対に」の続きから始まる


【基本的に全編ネタバレ】

再放送を途中から見返す際などに、それまでのストーリーを思い出すためにお役に立てたら幸いです。

多くの人にこのドラマの魅力を知ってもらいたいので。





ドラマ『中学聖日記 特別編』を取り上げる第4弾。執筆スケジュールが詰まってきたせいもあって、大変なミスが発生!

完成した記事に意図しない行間が空きまくるという謎の現象が起き、すぐに修正することが出来ず、毎日の公開時間 深夜1時に間に合わなくなってしまって。その後、もう一度書き直し作業をしてたら深夜2時を回り寝落ち。今朝6時前に起き再び書き直し作業し、朝8時にようやく公開となった。


『カステラ書房の毎日』を始めてから毎日更新を続けて140日を経過してるけど、こんなこと今回が初めてだ。


いやいや、言い訳はこのくらいにして。さっさと本編へ。






〝ズッチャッズッチャッズッチャッ〟とやたらコミカルなBGMが流れる末永聖(有村架純)と丹羽千鶴(友近)のシーン。

いつもならそれでいいんだけど前話のラストシーンの続きだからね。あのシリアスさはどこへやらって感じ。



あのシリアスさはどこへやら?

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「大丈夫。この夏休み、会わなければ。きっと」

そう、無かったことにできたらと聖も考えてるんだ。



◇プール(掃除中)

プールサイドに黒岩晶のお母さん・愛子(夏川結衣)が「先生、お話があるんです。晶のことで」と現れる。

その登場の仕方がサスペンス調で不安感を煽ってる。聖も少し身構えたような覚悟を決めたような表情を見せる。


◇校内の会議室に場所を移動

岩崎るなに言われたこと(前話の出来事)を愛子は聖に話す。

「先生が授業中、晶の事を見てるだとか、勉強合宿の時、駅まで送ればいいのにわざわざ終点まで送ったとか、そういう事まで言われるとちょっと心配で」


「るなちゃんが」と愛子。

「えっ? 」と、てっきり息子・晶の事を心配して相談に来たのだと思っていた聖は拍子抜けした様子。

岩崎るなが晶とうまくいかなかった事で逆恨みされてるんじゃないか? と聖の心配までする愛子。


「(岩崎るなが)ちょっと様子が変なんで、注意して見てやってください」

そう言って会議室を出た愛子。

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☆表情と映像の構図が物語ってる

直感してる



今話の特徴として、物語中盤にあまり大きな展開はない。登場人物それぞれがそれぞれの思いを重ね、自身の気持ちを確認するような細やかなシーンが展開される。小さな川が集まって大河になるように、ラストの子星平花火大会へそれぞれがゆっくり流れていく。


岩崎るな(小野莉奈)は親の携帯電話から不正に入手した聖のメールアドレスと引き換えに、黒岩晶(岡田健史)に一緒に花火大会に行くことを約束させる。


黒岩くんは岩崎から教えてもらった聖のメールアドレスに花火大会の後の待ち合わせ場所をメールする。そのメールを送信してからずっと、携帯のメール画面を見続けてる黒岩くん。何度も返信がないか確認している。


一方、聖はそのメールが黒岩くんからのものだと気づき削除する。部屋を片付けてる時に出てきた黒岩くんのハチマキ(第2話の体育祭のもの:)を捨てる。


川合勝太郎(町田啓太)と原口律(吉田羊)は出張でシンガポールに二人で行くことになる。先日、律からキスされた事で気まずい様子の勝太郎。その後、律はキスの件には触れない。勝太郎からそれとなく聞かれるとはぐらかすような事を言う。

普段(東京➖大阪間)より離れたシンガポールで聖を疑い始める勝太郎。その疑いをはっきりさせようと聖にテレビ電話をかけるが結局はっきりと聞くことができない。




◇子星平花火大会当日


聖ら、子星中学校の教員一同が会場にマイクロバスで到着する。この時はまだ外は明るい。花火までもう少し時間がある。


教員らは見回りを始める。

会場で黒岩くんと岩崎るなを見つけた時のいつもの白バックシーン。

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☆めずらしい。初めての台詞なし



夜をむかえて子星平花火大会が始まる。主要人物も揃っていよいよクライマックスへ。

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花火というものは、月や星と似ていて多くの人から同時に見られる存在だ。だけどその存在が月や星と似て非なる点はそれが人工的に作られたものだということと、恒久的ではないことだ。世界中の誰もがということではなくその周辺地域の人々が、ごく限られた短い時間しか見ることができない。


ある人はその花火の綺麗さに素直に感動し、ある人は共に眺める人と想いを重ねる。子供らは騒ぎ、大人は懐かしんだりする。とてつもないスケールの火花。耳をつんざく爆音。そんな非日常な体感に興奮したり扇情的になる人もいたり。

この第4話のクライマックスは、岩崎るなと黒岩くん、川合勝太郎と原口律、そして末永聖がそれぞれに花火が騒ぐ空の下で、それぞれの明日を思い悩みながら、それぞれの心情が花火とのコントラストで表現されているシーンがいくつも見られた。



◇まずは岩崎るなと黒岩晶

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大好きな黒岩くんと一緒に花火を見てる事に感激して、「なんか、史上最高にいい感じ」と岩崎るな。そんな彼女の思いをよそに聖への思いを語る鈍感な黒岩くん。

「黒岩のこと、ぶん殴りたい」

「はあ〜、もう完全にスイッチ入った」と隣に座る黒岩にいきなりのキスをする。

一際大きな花火が上がる。岩崎るなは黒岩を抱きしめる。

聖はそんな二人を見てしまう。

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黒岩くんも見られたことに気づく。その場から立ち去る聖。黒岩くんは岩崎るなを半ば強引に引き離して聖を追いかけるが見失う。

逃げるように急ぐ聖の腕をつかんで止めたのは律だった。



◇原口律と末永聖


黒岩くんがいた場所から早足で遠ざかる聖の腕をつかむ律。川合勝太郎も一緒に来ていることを伝え、「川合のこと、好き? 」

「 他の誰よりも、一番に? 」

「川合と話して。じゃないとこの先進めない、それじゃあ困るんだなあ」

意味深な事を言う律に聖は戸惑う。

そこへ他の教員らが現れ聖に声をかける。「仕事に戻ります」とその場に律を残す。


◇黒岩晶と末永聖 海にて

神社でしばらく聖を待っていた黒岩くん。

聖も神社へは言ったのだけどすれ違いになった。

その後二人は海でばったり出会う。

先生の気持ちが聞きたいと迫り、「最悪、不倫でも」とまで言い出す黒岩くんに、少し笑って「それはできません」 


「じゃあ、今日だけぼくと一緒にいてください。それでぼく、先生の事あきらめます」

「一緒にいて、何するの? 

「ぼくは…先生に優しくしたい(中略)、先生の事が知りたい」

「知って、その後忘れるってこと? 」

「そうです」

「知ったら、もっと好きになっちゃうかもしれないのに? 」

「だって忘れないと、先生が困るから」と聖の腕に手を伸ばすが、「先生と呼ばないで」とその手から離れる。

砂浜に膝をつき「そんな資格ない。先生と呼ばれる資格」

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「なんだよ。めっちゃ恥ずかしいこと喋って、答えてもらえなくて。なんかもう、めんどくさくなってきた」

ここに来て急に、中学生っぽさが全開になる黒岩くん。それなのにこの後、砂浜に膝をついていた聖の手を取って立たせた瞬間にキスをするというアンバランスさを見せる。

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☆直後の表情

こともあろうに「もう一回いいですか? 」と若さ故の大胆さも見せる黒岩くん。

「先生が好きです」と言ってもう一度キスをする。聖は抵抗しない、そっと瞳をとじる。


二人タクシーで帰る。聖のマンション前で待っていた勝太郎と出会す。そこに黒岩愛子も現れる。聖と黒岩くんは手をつないでいた。その手を聖が隠そうとすると、黒岩くんは力をこめて抵抗し寧ろ見せるようにする。



砂浜で聖が「知ったら、もっと好きになっちゃうかもしれないのに」と言ったのは黒岩くんに対してじゃなく自分の思いだった。だから不意のキスの後の「もう一回」を受け入れたんだ。

二人でいるところを婚約者と黒岩くんのお母さんに見られているというのに、その表情にはそれほど動揺はない。覚悟が決まっているようにも見えた聖。


今後聖には地獄のような日々が待ってる。

ただでさえ、二人の恋を見ているだけで苦しいのに、そんな聖の姿を見なきゃいけなくなるんだね。これは相当な覚悟がいる純愛ドラマだ。